【KI'ORI代表畠山百合惠さん】心地よい日常を送るための選択肢を増やしたい

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エシカミーでも取り扱っているKI'ORIの「ピュアシルク100% オーガニック布ナプキン」。PMS・生理痛軽減とデリケートゾーンケアに着目した新発想のシルク布ナプキンです。

今回、KI'ORIの代表である畠山百合惠さんに、ブランド立ち上げの経緯や商品への想いを伺ってきました。

ブランド立ち上げの経緯

---ブランド立ち上げの経緯を教えてください。

畠山 女性がより心地良く過ごす為の選択肢を増やしたいという想いからです。

もともと私はファッション業界で働いていて、バリバリと働く女性が周りにたくさんいたのですが、自分の身体よりも仕事を優先させる人が多かったんです。生理痛や婦人病といったトラブルを抱えていても、気合と根性で乗り切る!みたいな。

その結果、PMSや生理痛が悪化してしまったり、また女性疾患を抱えてしまう方も。そんな状況を目の当たりにして、忙しい中でも出来る女性特有のケアの必要性を感じました。

当時は女性が活躍する社会の整備が進む中で、そういった身体の悩みをフォローするアイテムが少ないようにも感じていました。

そこで、心地よい日常を送るための、自分にとって最良の選択肢を増やしたいと思ったのが立ち上げた理由の一つです。
 

自然と調和したアイテムを目指して




---確かに選択肢は少なかったですよね。

畠山 そうですよね。そして選択肢を増やすにあたって、展開する商品には自然と調和したアイテムに徹底的にこだわりたいという想いもありました。

---というのは?

畠山 私は幼い頃から、オーガニックや漢方薬、自然療法等の東洋医学を取り入れた家庭で育ってきました。

思春期になり一度離れた時期もあったのですが、自分自身が実際に体調を崩してどうしたら良いかわからなくなったとき、オーガニックや自然療法が身体に負担なく改善に導いてくれました。

これがきっかけで改めて自然と身体が調和することの大切さを実感し、自分にも環境にも優しいオーガニックや自然療法をもっと身近に、ちょっとオシャレに女性のライフスタイルに取り入れられる選択肢を提案して広めていきたいと思うようになりました。

---その考えが徹底したこだわりの背景にあるんですね。

畠山 そうですね。最近ではオーガニックな商品も増えていますが、化学物質が使われているものも多く、生産地や生産背景まで見える化されているものが少ないのも現状です。

たとえオーガニックや無添加と言ってもなかには数%の化学物質が含まれている事によって本頼の効果効能が薄まってしまったり、化学物質過敏症等や疾患を抱えている方は安心して使えませんよね。

しかし、オーガニック製品を完全無添加で流通すること、この数%の化学物質を削減するっていうのは、とても難しく手間のかかることなんです。

大量生産している大手企業では、なかなか削減するのが難しいのも現状です。だったら私たちのような小さな企業がそこを徹底的にこだわろうと。

ピュアな素材をピュアな状態で製造して、その結果、敏感肌やアトピーの方、化学物質過敏症や女性疾患を抱えている方でも安心して使用できる商品を届けたいと思っています。

---では、なぜシルクを使った布ナプキンを展開しようと考えたのでしょう?

畠山 厳選されたオーガニックや天然素材を探している中で、シルクは何よりも生体親和性が高く可能性にあふれる素材だと思ったからです。

以前、シルク産業復興のお手伝いする機会があり、そこで、シルクの可能性に深く触れさせていただくことが出来ました。その中で、
・人間の肌に近い18種類のアミノ酸から出来ているので、とても生体親和性が高い
・健康食品やサプリとして食べる事も出来る素材。
・医療でも傷口を縫うときに使わたり、再生医療の分野でも研究が進んでいる。
等といったことに触れ、肌や環境に優しいだけでなく、人間の治癒力を上げる事が出来る唯一無二の天然素材であるシルクの可能性にとても感動したことを覚えています。

さらにシルクは体温調節機能や静菌作用やデトックス作用等も期待できるので、女性のケアにとても最適だと感じました。

自分自身が経験してきた女性特有の悩みも活かせると感じ、外から内側をケアできる「着るトリートメント」をコンセプトにしたシルクのインナーアイテムの開発をスタートしました。
 

苦労した生産体制の確立




---では、シルク布ナプキンを作る上で、苦労したポイントを教えてください。

畠山 やはり最初の道筋をつけるのが特に大変でしたね。

---道筋というと?

畠山 私自身のこだわりが強く、生産体制を確立させるのがなかなか難しくて。

例えば、シルクに含まれるタンパク質のひとつにセリシンがあります。これは肌には良いものなのですが、アレルギー反応が出る方が稀にいます。

本来であれば薬品を使ってこれを取り除きますが、そうするとシルクが持つ効能が薄れてしまうんです。

だから私は薬品を使わずに取り除こうと考えたのですが、やってくれる工場が全然みつからなくて。

---想像するだけで大変さが伝わってきます。加えて染色にもこだわってらっしゃいますよね?

畠山 はい。染色も苦労しました。もともと植物染色を考えていたのですが、きれいに色を出すために化学薬品や、ミョウバンなどの重金属を使っていることを知ったんです。

でも私は、すべてを省きたい。

どうしようかと悩んでいるタイミングで藍染に出会いました。

藍染も薬品を使ったものがほとんどでしたが、その中から微生物の力を利用し発酵させて染める手法があったんです。天気や気温などによって変化するので安定した色合いが出ないという面もありますが、「これだ!」と感じましたね。

とはいえ、この手法は染める際に白砂糖を使う方法もあるのですが、私はそれも使いたくなかったので、本当に技術がある職人さんに出会うまでには時間が掛かりました(笑)

今でこそ、さまざまな素晴らしい業者さんや職人さんにご協力いただきチームとなって、多くのお客様にお届け出来るようになりましたが、高い技術と手間を要する為、初めはまとまった数をコンスタントに生産することがとても難しかったです。
 

布ナプキンの性能・メリット



---さまざまな苦労があって、今の商品があるんですね。では、ここからは布ナプキンの性能やメリットについて伺います。布ナプキンを使うメリットを教えてください。


畠山 1つは身体を快適に温めて循環を促すことです。

紙ナプキンは、高分子吸収剤が水分をジェル状に固めるため、体温も一緒に奪ってしまいます。それに対して、布ナプキンは経血のみを吸収し体を冷やさずにむしろ芯から温めてくれるんです。

子宮や身体を温める事は女性ホルモンとの繋がりがとても大きく、PMSや生理痛、また妊活や更年期にもとても良い効果をもたらします。

---確かに布ナプキンを使うと嫌な寒さを感じなくなりました。

畠山 2つ目は、敏感肌やアトピーにも優しく、肌荒れを防ぐ事です。

通常、ナプキンはプラスチックシートが使われているため擦れによる肌荒れや、通気性が悪く蒸れやすく痒みや匂いも悩みの一つでした。

その点、天然素材は、素肌に優しく、通気性も良いので、擦れや蒸れを防ぎます。特にシルクは、コットンの1.5倍の吸湿、放湿性があり、経血をしっかり吸収して蒸れずに快適に身体を温めてくれます。

またシルクアミノ酸が肌に優しく寄り添い自然治癒力を上げる効果も期待出来ます。

弊社の布ナプキンは、オーガニックナプキンでも通常使用されている事が多い漂白剤やホルマリン等も一切使用していないので、高い安全性と、とてもふんわり柔らかくじんわりと温まる心地よい着用感が特徴です。

お客様からも肌が荒れなくなった、生理痛やPMSが温和したなどの嬉しいお声をよく頂戴しますね。

Lサイズが布ナプキンデビューの方にはおすすめ



---では、「布ナプキンを初めて買おう」と考えている方に向けた話を聞かせてください。私も購入当初はどれを買えば良いのか迷っていて、特にサイズはイメージがつきませんでした。


畠山 そうですね。布ナプキンデビューの方は、まずはMサイズ(普通の日用)を購入される方が多いですね。

ただ、リピート率が高いのはLサイズです。

---その理由を教えてください。

畠山 Lサイズ(多い日用)が一番、ふんわりと心地よい着用感や温かさを実感できるからです。

そして吸水率も他のサイズと比べて高いので、デイリーからナイトまで安心して使いやすいと思います。比較的量の多い方や布ナプキンデビューの方は、取り替える頻度も少なくてすむLサイズからのスタートもおすすめです。

---ちなみに色による違いはありますか?

畠山 シルクが持つ制菌作用・消臭効果などの効能はどの色でも違いはありません。

ただ、藍染による作用もプラスするという意味では、濃い色の方が抗炎症効果などもプラスして期待できますね。

自分にとって心地良く最良なものと出会ってほしい

---ありがとうございます。では最後に、読者へのメッセージをお願いします。

畠山 最近オーガニックやエシカル、サスティナブルという言葉が定着しつつあり、商品や情報も増えているので、情報の取捨選択が大事だと思います。

多くの商品・情報を色々な側面から見て、本当に厳選されたオーガニックや、エシカル・サスティナブルなものを選択して欲しいです。

同時に、自分自身のことも大切にして、身につけるものや食べ物など、自分にとって心地良く最良なものと出会ってほしいなと思っています。弊社の商品で、そのお手伝いができればうれしいですね。

---今日はありがとうございました!

>>KI'ORI公式サイト

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