ありがたいことに、私は以前、ビジネスで成功を収めた方々の意見交換会で講演をする機会がありました。
ミッシェル・エンブリング氏(PWC会長)、ジョン・エリオット氏(TOMs Australasia CEO)、アンディ・ラウトリー氏(DB会長)、マーク・パウエル氏(マッセー大学のレジデンス起業家)と共に招かれた会議のトピックスは、ビジネスにおける意識改革です。
各講演者は、ビジネスの成功、スタッフのエンゲージメント、そして利益には、間違いなくビジネスを通して社会に貢献することを考え、実践していくことが重要であると主張しました。
マークが言ったように「人は自分よりも大きなものの一部であることによって動機づけられる」のです。
1970年、ミルトン・フリードマンは、ビジネスの目的は株主価値の最大化であると宣言しました(つまり、最大限の利益を得ることです)。
これは現在でも主流の経済モデルですが、トリプルボトムライン(人、地球、利益)が注目されてきています。
エティークでは利益の追求だけではなく、このトリプルボトムラインを重視し、環境に与える影響を最小限に抑えるよう積極的に努力(#giveupthebottle)しています。
さらに、世界中の生産者とパートナーシップを築き、適正な価格を生産者に支払い、仕入れています。(そして生産者の労働環境を守る取り組みを実践しています)。
エティークのスタッフにも最低賃金ではなく、公正な報酬を支払っていることから多くのマスコミに取り上げられています。しかし、私にとっては当たり前のことなのです。
ビジネスは、自分たちの利益だけでなく、社会にどんな価値をもたらすことができるかを考えるべきではないでしょうか。
従業員には公正な報酬と待遇が与えられなければなりません。会社が生産する製品やサービスは、環境、生産者、お客様に与える影響が最小限であることを保証するために、厳しく管理される必要があります。
このようなことを企業側が考えることは重要であり、消費者から見える企業理念に明記しておく必要があります。
なぜなら、消費者は企業の取り組みや姿勢をよく見ているからです。PWCのミッシェルは、「もし企業が適切な管理を実践していないなら、お客様にすぐに見破られてしまうでしょう」と言いました。利益追及だけではない企業理念を持ち、実践することが消費者への信頼へ繋がるのです。
以前、私はサモアでココナッツオイルの製造工程を見学しました。
ここでは、フェアトレードを推進する団体であるWomen in Business Developmentとチームとのパートナーシップを拡大する可能性を探りました。
Women in Business Developmentはサモアの村落経済を強化するため、伝統に敬意を払いながら、伝統的な技術と近代的な技術を駆使したフェアトレードを推進しています。
ココナッツの果肉を素早く取り出す方法
私たちが製品に使用しているココナッツオイルが小さなコミュニティで手作業で生産され、私たちが支払う価格が適正で、生産者や従業員にしっかりと賃金が届けられることは、エティークスタッフ全員にとって本当に誇らしいことなのです。
新鮮なココナッツを火にかけて乾燥させ、焦げないように常にかき混ぜながら圧搾して油を抽出します。
現在、ココアバターとココナッツクリームはエクアドルの協同組合から仕入れていますが、いずれもニュージーランドから遠く離れた地域なので、原料の二酸化炭素排出量にも気を配っています。
また、仕入れ先の地域の産業発展や雇用創出にも貢献していきたいと考えています。
そのためにカカオバター、ココナッツオイル、花びら、お茶、アロマオイルなど、地元の素材を使ったボディウォッシュバーを現地で製造することを検討しています。
地域の魅力を生かしてどんな素晴らしい固形バーを作っていけるか、今からワクワクしています。今後もこのようなパートナーシップをさらに発展させていきたいですね。