クルエルティフリーの製品とは、安全性を確認するために、成分や完成品を生きた動物でテストするなど、動物を傷つけたり殺したりすることなく作られた製品のことです。
動物実験は、ニュージーランド、EU、インドなど、世界の多くの国々で非合法化されています。これらの国では、化粧品の動物実験を行うことは違法なのです。
しかし、動物実験への制度のない地域もあります。その一つが中国です。中国では、海外ブランドの製品を店舗で販売する場合、動物実験のデータを登録することを義務づけています。
また、ブランド側の許可や知識なしに、すべての製品に対して無作為にテストを実施することもあるのです。
このように行われる動物実験は、動物の痛みや苦痛、そして死を伴うものです。
最も有名な「ドレイズ試験」では、意識のある動物(通常はウサギ)の目や皮膚に測定した量の物質を塗り、一定時間放置してその影響を記録します。
この検査は大きな痛みを伴い、動物はその後安楽死させられてしまうのです。にもかかわらず、その検査結果は信頼できないとされています。
なぜ動物実験は信頼性がないと言われているのか
動物実験に信頼性がないと言われるのは、動物の皮膚や目は、私たち人間とは大きく異なることや、実験後の動物の傷口を目視で確認するため、見る人の主観が入り、データにばらつきが生じてしまうことが理由です。
さらに、実際の製品に使用される成分の濃度は、テストで塗布される濃度よりも大きく下回ります。
例えば、テストではベンジルアルコールなどの成分を100%の濃度で使用していますが、実際には0.7%以下しか使用されていないため、必要以上に動物に負担を与えていることになるのです。
動物実験に代わる方法は?
大多数の企業にとって、実は動物実験は必要ありません。なぜなら、多くの成分の安全性と有効性は何年も前から確認されているためです。
新しい成分を開発する企業は、コンピューター・モデリングや生化学システムなどの試験方法を活用すれば、動物実験を行う必要はありません。
例えば「ロレアル」は、動物実験を行っていると言われる企業のひとつです。しかし、30年以上にわたって動物実験に代わる実験方法を研究しており、そのために2つの研究センターも持っています。
研究室では人間の皮膚を開発し、その上で成分をテストしているとのことです。また、中国政府とも協力し、動物実験を義務化するような法律を覆すべく努力しています。
本当のクルエルティフリー製品を確かめる方法
「クルエルティフリー」や「ヴィーガン」とパッケージに書いてあっても、事実とは異なることもあるので注意しましょう。
本物の「ヴィ―ガン」や「クルエルティフリー」の製品には下図のような認証マークがついています。
(▼画像キャプション)
動物実験を行っていないこと:クルエルティフリー
動物由来のものを使用していないこと:ヴィーガン
この2つの条件が揃ったものが、クルエルティフリー&ヴィーガンの製品です。
※クルエルティフリー認証がされている製品は、以下の基準に適合しているということです。
1.完成した製品で動物実験を行っていないこと。
2.原料で動物実験を行っていないこと。
3.自社製品やその原料の動物実験を他社に委託していないこと。
4.使用する原材料は、過去10年以内に動物実験を行っていないこと(こちらは認証機関によって異なります)
クルエルティフリー実現のために私たちができること
少しずつ消費者の動物実験への意識が高まり、ブランドも取り組み始めています。 このようなクルエルティフリーに取り組んでいるブランドや企業の商品を購入し、支援することで、世の中の状況を変え、動物にとってもより良い世界を作ることができるのです。
私たちエティークでは、化粧品に動物性原料を使用する必要はなく、植物性原料や合成原料の方がはるかに優れた効果を発揮すると考えています。そのため、エティークはクルエルティフリーとヴィーガンの認定を受けています。
今後、クルエルティフリーに世界中の化粧品会社が取り組み、消費者が「この製品はクルエルティフリーかどうか」と確かめる必要がなくなる社会が早く実現されることを願っています。