ネパールで孤児院を運営する竹中俊(たけなか しゅん)さん | 子どもたちの未来のために日本に必要な2つのこと

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学生時代から社会貢献活動に関わり、2016年からはネパールで孤児院の運営をしている竹中俊さん。

海外だけではなく日本でも貧困・環境問題についての講演を300回以上行ったり、子ども食堂の支援をされたりしています。

Instagramのフォロワーは1.8万人(2022年4月現在)、環境・社会問題について発信するvoicyの再生回数は2万回と大きな発信力・影響力を持っています。

今回は竹中さんの活動や、未来の子どもたちのために日本に必要な取り組みについてのお話を伺いました。
 



◆竹中 俊

1996年大阪生まれ。社会活動家。インフルエンサー。

ネパールで35人の孤児が生活を送る児童養護施設の運営。年間80回以上の講演。世界中を旅しながら慈善活動を行う。社会貢献を仕事にし、貧困・環境問題、ミニマリズム、アドレスホッパーの生き方を発信している。活動の一部をネパールのこどもたちの支援に繋げています。

ネパールで孤児院を運営 35人の子どもたちのパパ 竹中 俊(たけなかしゅん)



—今日はよろしくお願いします!早速ですが、自己紹介をお願いします。

竹中 竹中俊(たけなかしゅん)です。フリーランスの社会活動家として環境・社会活動を行っています。2016年からネパールで孤児院の運営をし、日本では大阪の子ども食堂にも携わっています。

その他にも、教育機関や企業などでの講演活動、社会活動家が集まるコミュニティとしてのオンラインサロンの運営や、北海道・沖縄での村づくり、シェアハウスづくりにも取り組んでいます。

—国内外で幅広く活動されているのですね。まずは、ネパールでの孤児院の運営について詳しく教えてください。

竹中 アジア最貧層のネパールでは、地震や戦争で親を失ったり、経済的な理由で孤児になってしまったりする事が少なくありません。そのため、孤児院を建設し、35人の子どもたちを受け入れています。ご飯を食べて教育が受けられて安心して眠りにつく、そんな生活が送れるように支援しています。

—なぜ、ネパールで活動を始めたのでしょうか。

竹中 大学生の時、知人の誘いでネパールに行く機会がありました。その時に食事がとれず、学校にもいけない子どもたちの現状を目の当たりにしたんです。

貧困のため、子どもながらに未来を諦めていたり、親がいないことでいじめに遭ったりしている子どもの姿を見て、ただただ何とかしたいと思ったことがきっかけでした。

それからは何度も渡航し、より良い支援のかたちを探しました。その中で私自身が騙されてお金を盗られてしまったり、学業との両立が難しかったりなどの困難もありましたが、子どもたちの笑顔に助けられながら、何とか孤児院設立までに至りました。

—活動資金は、どのようにまかなわれているのでしょうか。

竹中 私の活動に共感してくださっている人や、企業からのサポートで活動できています。

地道にInstagramやtwitter、ブログなどのメディアを通して貧困・環境問題・子どもたちに関する発信を毎日続け、周りの人に活動を積極的に話すことで、多くの人がサポートして下さるようになりました。

—発信を続けたことで、多くの人に竹中さんの想いが届いたのですね。

竹中 そうですね。最近では、現地の事情で孤児院を移転しなければならなくなり、土地や資金が必要になりました。そんな中でも各地での講演活動やクラウドファンディングでの皆さんの協力があって、土地をや資金を無事確保できました。

さらに2021年4月から2022年5月まで経営した飲食店「スパイス酒場 SUNSHINE」の売り上げも孤児院の運営費としています。
 

子どもたちの未来のために、社会全体での子育てが必要



—ここからは、竹中さんの考えるSDGsやサステナビリティについてお伺いしていこうと思います。子どもたちの未来のために、今の日本に何が必要だと考えますか。

竹中 大きく2つの事が大切だと感じます。

—それぞれ教えてください。

竹中 まずは子育てについてです。現在、日本では家事・育児の母親の負担が非常に大きいことや、地域のつながりが薄れ、親だけが子どもを育てるという点が課題です。

—コロナ禍でさらに人とのつながりが分断される状況は加速していますね。

竹中 その結果、親が周囲に頼れず不安や悩みを抱え込んでしまったり、子どもを預けられる人がおらず、長時間子どもを家に一人にせざるを得ない状況も発生しています。当然、親子関係や子どもの心に影響を及ぼします。

—日本では、子育てをする環境に多くの人が関わっていないことが大きな問題なのですね。

竹中 そうですね。人との繋がりやパートナーシップがあれば、お互いに助け合うことができます。それが真の豊かさであると、支援活動で多くの方に支えられたことで実感しました。

近所のおじさんやおばさん、同じく子育てをしている家族などと積極的に地域で関わり合い、「出かけるなら子ども預かるよ!」などと言い合えるような環境が理想です。

社会全体で子育てをしていくことが、豊かな未来を実現するための一歩だと私は考えます。
 

楽しさと好きを優先させて向き合うサステナブル「社会活動ってかっこいい!」を実現させたい

 



—続いて、未来の子どもたちのために、日本に必要な2つ目のことについて教えてください。

竹中 社会貢献活動や、サステナビリティに向き合うことがかっこいい!楽しそう!と思える社会を作ることです。

環境・社会問題のためにアクションを起こすことは素晴らしい事なのですが、どこか義務感や罪悪感を持ちながら行動している人も多いはずです。そんな大人の姿をみて子どもはどう思うでしょうか。

—私もやってみたい!には繋がらないですね。

竹中 そうですよね。もちろん子どもたちが大人になる前に、今の問題を解決するべきです。

しかし、解決後の社会を保ち続けて行くためには、誰もが行動を続けていくことが大切です。そのために大切なのは「好き」や「楽しさ」だと感じます。

—楽しくサステナブルやSDGsに取り組むためには何が大切ですか。  

竹中 自分の好きなことから注目してみることです。服が好きなら、おしゃれなサステナブルアイテムを揃えてみるとか、食べることが好きならフードロスをしない料理を楽しむとか。

—竹中さんご自身も、「好き」や「楽しさ」を大切に活動されているのですか。

竹中 はい。子どもたちが幸せそうにしている顔を見るのが楽しいから、活動を続けています。また、服が大好きなので「社会問題×ファッション」について雑誌で話したり、リサイクル素材などを活用したブランドの服を楽しんだりしています。

—だからこそ、これまで継続して活動を継続してこられたのですね。

竹中 そうですね。また、私が継続して様々な活動を行っているのには、バラエティに富んだ社会貢献の型を作って、次の世代に渡すためでもあります。

環境や誰かに貢献したいという気持ちを行動に移すために、「こうしなければいけない」という決まりはありません。

ファッション、食、スポーツ、地域創生...自由にカッコよくできる形をたくさん生み出して、大人たちがまず楽しんでいる姿を子どもに見せていけたらいいなと思います。

—大人が楽しんでいる姿は、子どもたちの目標や夢にも繋がりますね。

竹中 「社会に貢献しながら、好きなことをしているってかっこいい」「大人になったら私もやってみたい!」そんな風に子どもに思ってもらえることこそが、明るい未来を作っていく一歩になるのではないでしょうか。

まずは自分の好きなことだけに目を向けて



—最後に、竹中さんから読者の皆さんにメッセージをお願いします。

竹中 SDGsやサステナブルというと、非常に大きな問題を背負っていて自分には手に負えないと感じている人が多いと思います。しかし、全てを背負うのではなく、自分の好きなことだけに目を向けてみませんか。

そのほうがきっと楽しいです。また、無理をして大きな範囲に声を届ける必要はありません。まずは周囲の友達や家族、恋人と、楽しく地球や社会へのアクションをしていきましょう!

—本日は貴重なお話ありがとうございました。
 

竹中 俊(たけなか しゅん)

 
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