SDGs17の目標を1つずつ解説!世界や日本の現状を理解できます SDGs17の目標を1つずつ解説!世界や日本の現状を理解できます

SDGs17の目標を1つずつ解説!世界や日本の現状を理解できます

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「SDGsはなんとなく分かる。でもSDGs17の目標が、具体的にどんなものかはちょっと自信ない…。」という方も多いのではないでしょうか?

 当然ですよね。17個もありますから。

 そこで今回は、SDGs17の目標と、日本や世界の現状を1つずつお伝えしていきます。

上から順に読んでも、気になる目標だけ読んでみてもいいと思います。
 

目次
SDGsは17の目標と169のターゲット
SDGs目標1.貧困をなくそう
SDGs目標2.飢餓をゼロに
SDGs目標3.すべての人に健康と福祉を
SDGs目標4.質の高い教育をみんなに
SDGs目標5.ジェンダー平等を実現しよう
SDGs目標6.安全な水とトイレを世界中に
SDGs目標7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
SDGs目標8.働きがいも経済成長も
SDGs目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう
SDGs目標10.人や国の不平等をなくそう
SDGs目標11.住み続けられるまちづくりを
SDGs目標12.つくる責任 つかう責任
SDGs目標13.気候変動に具体的な対策を
SDGs目標14.海の豊かさを守ろう
SDGs目標15.陸の豊かさも守ろう
SDGs目標16.平和と公正をすべての人に
目標17.パートナーシップで目標を達成しよう
SDGs17の目標はつながっている

SDGsは17の目標と169のターゲット

まずは概要のおさらいです。

SDGsとは、Sustainable Development Goalsの頭の文字を合わせた言葉で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。2015年9月に、150を超える加盟国首脳の全会一致で採択されました。

SDGs17の目標と169のSDGsターゲットから構成されており、「地球上の誰一人取り残さない」という強い意志のもと、すべての人が平和と豊かさを得ることのできる社会を目指し設定されました。

それでは早速、具体的な内容と現状を順にみていきましょう。

SDGs目標1.貧困をなくそう



SDGs全体の最も基礎的で土台となる目標です。世界中のあらゆる形態の貧困を撲滅することをゴールにしています。

ここで言う貧困とは、安定した生活をおくる収入や資産がないことだけではありません。

飢餓や教育、基本的サービスへのアクセス不足など、様々な形態で現れるすべての貧困を意味します。
 

日本の現状


貧困には、「絶対的貧困」と「相対的貧困」があります。前者は、食べるものがない・住む場所がないといった衣食住に困ることで、後者はその国の生活水準を下回ることを言います。

厚生労働省の「国民生活基礎調査」によると、日本の相対的貧困率は2015年時点で15.7%であり、世界の相対的貧困率と比べると15番目に高い数字です。

特に近年増加しているひとり親家庭の相対的貧困率は50.8%と、実に半分の家庭が貧困に苦しんでいることになります。その影響から17歳以下の子どもの7人に1人が貧困問題を抱えており、対策は急務です。
 

世界の現状


世界銀行の分析によると、2000年から2015年の間に、15か国のおよそ8億210万人が、極度の貧困から抜け出しました。

一方、未だ世界の10人に1人、7億人弱の人たちは1日1.90ドル未満で生活をしており、そのうちおよそ4億人が紛争や政変の多いサブサハラ・アフリカ(※アフリカのうちサハラ砂漠より南の地域。)に住んでいます。

貧困の緩和や予防には、社会保障プログラムが鍵となりますが、世界の人口の55%は、十分な保障を受けられていないのが現状です。

2030年までに貧困を終わらせるという目標達成には、未だ長い道のりが残されています。

SDGs目標2.飢餓をゼロに



飢餓を撲滅し、食料を安定的に確保できる仕組み作りと栄養状態の改善を達成しながら、将来にわたって続けていける持続可能な農業を推進することをゴールにしています。

農業の生産性向上と環境保護を両立できる方法やシステムを模索し、そこに投資をしていく必要があります。
 

日本の現状


成長の過程で多くの栄養を必要とする子どもにとって、栄養不足や飢餓の問題はその後の発達に深刻な影響を及ぼします。

SDGs目標1でも述べたように、ひとり親家庭の半分は貧困に苦しんでおり、子どもに栄養価の高い食事を与えられないことも多くあります。
 

このような貧困やそこから生まれる問題に対応するため、国や地方公共団体・企業・NPO団体が連携し、2015年4月に「子どもの未来応援国民運動」が始まりました。
 

生活・教育・経済・就労の4つの支援から、今だけでなく将来にわたる貧困の連鎖を断ち切る活動を行っています。
 

世界の現状


国際連合広報センターによると、飢餓の中で暮らす人々は2018年時点で8億2,160万人と3年連続で増加しており、そのうち約6割がアジア、3割がアフリカに集中しています。

さらに、サハラ以南アフリカと南アジアの子どものおよそ3人に1人が、栄養不足からくる発育阻害に苦しんでいます。厳しい気候や紛争、経済の低迷など複数の要因が考えられます。

一方、世界では毎年26億トン以上の穀物が作られており、これは世界中の人々が生きていくのに十分な量です。

食糧支援はもちろん、すべての地域に食料がいきわたる仕組み作りも必要です。

SDGs目標3.すべての人に健康と福祉を



あらゆる年齢のすべての人々に、生涯にわたる健康的な生活を保証し、幸福度をあげていくことをゴールにしています。

マラリアや結核、HIVなどの主要な感染症の流行を食い止めることを含め、健康と福祉に関する新旧様々な問題に対処していこうとする目標です。
 

日本の現状


厚生労働省の「簡易生命表」によると、2018年の日本人の平均寿命は、男性が81.25歳、女性が87.32歳とともに過去最高を記録しました。

これは国際的にみても非常に高い数値で、日本人の三大死因(がんや心疾患、脳血管疾患など)の死亡率の低下と、医療水準の向上・健康意識の高まりも相まって、今後さらに延びていくと予想されています。

一方、心身ともに自立し健康的な日常生活を送れる期間を示す「健康寿命」は、男性で72.14歳、女性で74.79歳と、平均寿命と10歳ほど開きがあります。

高齢者が生き生きと過ごせる社会実現に向けて、幅広い分野での改革が必要です。
 

世界の現状


SDGsの前身であるMDGs(ミレニアム開発目標)では、妊産婦の健康改善(1990年から2013年にかけて、妊産婦死亡率45%減少)、乳幼児死亡率の引き下げ(1990年から2015年にかけて、5歳未満児年間死亡率53%減少)、感染症蔓延防止(2000年から2013年にかけて、HIVの新たな感染は、約40%減少)など、非常に大きな前進がありました。

しかし、5歳になる前に命を落とす子供の数は540万人、結核の患者は1,000万人を超え、マラリアの感染者数が最も多いアフリカ10か国では、2016年に比べ2017年にはマラリアの症例が350万件増えるなど、未だ感染症対策には課題が山積みです。

SDGs目標4.質の高い教育をみんなに



すべての人に公平で質の高い教育を提供し、生涯にわたり学習の機会を与え続けられる社会を目指します。

日常生活に必要な知識を提供するだけでなく、目の前の課題に対する解決策を考える思考力や、情報を集めるなど能動的な行動を生み出すためのツールを授けます。

同時に技術的・職業的スキルを身につけた若者・成人の割合を増加させることも狙った目標です。
 

日本の現状


貧困を理由に子どもたちの学ぶ機会が奪われることのないよう、2019年10月から順次、幼児教育・私立高校そして高等教育の無償化が始まりました。

幼児教育無償化
人格形成の基礎を担う重要な時期である幼児期に、すべての子どもが質の高い教育を受けられるように整備された70年ぶりの大改革です。少子化対策の一端も担っています。

私立高校無償化
日本の高校進学率は99%を超えていますが、そのすべてが公立高校に進学できるわけではありません。

特に低所得層では、教育費に満足なお金がかけられず、公立高校に合格するだけの学力が付かないケースが少なくありません。そうした家庭では、年平均40万円の私立高校の授業料が負担になり、進学を断念するケースもあるのです。

高等教育無償化
低所得層の子どもを対象に、大学や専門学校などの「授業料減免の拡充」と「給付型奨学金(返済不要)の大幅増額」を始めました。

文部科学省は、対象は最大で75万人(全学生の約2割)に上るとしています。
 

世界の現状


教育の充実は、明るい未来を切り開く鍵となります。

ユニセフによると、教育を受ける期間が1年延びるごとに、その後の収入は10%増加し、また国の学校教育履修期間の平均が1年長くなるごとに、その国の貧困率は9%低下するそうです。

特に女の子への教育は、5歳未満児死亡率や出生率の低下にも効果があります。

しかし世界では、未だ教育を受けられない子どもが6,100万人います。住んでいる地域に学校がないことや紛争や戦争の影響、労働力の一端を担う必要があることや教育への価値観が異なるなど、その原因は様々です。

一刻も早く上質な教育を届け、子どもたち一人一人が明るく成長していける社会をつくるために、私たち大人が環境を整えていく必要があります。

SDGs教育に関するより詳しい内容はこちら。 

SDGs目標5.ジェンダー平等を実現しよう



男女差別を撤廃し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図ることをゴールとしています。

女性が個々の力を発揮して活躍できる世の中にするために、女性への差別や暴力をなくし、教育や保健医療、また働きがいのある仕事への平等な機会を与えることを目指した目標です。
 

日本の現状


2019年12月に発表された世界経済フォーラム(World Economic Forum)の「Global Gender Gap Report 2020」によると、日本の男女格差を測るジェンダー・ギャップ指数は153か国中121位と、前年(149か国中110位)よりも後退しました。

特に政治の格差が顕著で、スコアは0.049(1が完全平等)と非常に低い数字です。

実際に、女性国会議員の比率(衆院)は10.2%で、193か国中165位となりました。(「列国議会同盟」2018年版レポートより)

「アクションプラン2020」でも、「女性活躍加速のための重点方針2019」に基づき、性犯罪や性暴力を根絶させ安心・安全な暮らしを実現することや、あらゆる分野での活躍推進、その基盤の整備などを盛り込み、取り組んでいます。
 

世界の現状


1995年以降、一定の成果は見られるものの他のSDGs目標に比べ、達成状況もスピードも不十分であり、逆戻りしてしまうケースさえあります。

また新型コロナウィルスの影響で多くの人が長期間の自宅待機をしたことで、DVヘルプラインやシェルターに助けを求める声が増えており、女性に対する暴力の急増という隠れたパンデミックも発生しています。

また賃金格差や労働参加率においても未だ差別が残ります。

ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関UN Womenによると、25歳から54歳の成人男女の労働参加率は、男性の93%に対し、女性は62%と30%もの差があり、さらに女性の労働賃金の平均は男性を16%も下回っています。

制度改革を含め、早急な改善が必要です。

SDGs目標6.安全な水とトイレを世界中に



すべての人々が水とトイレを使用できる環境の実現と、その持続的な管理方法の確立をゴールとしています。

安全で安価な飲料水へのアクセスや、衛生施設の整備・確保を始め、山地や森林など水に関連する生態系の保護・回復なども盛り込んだ目標です。
 

日本の現状


蛇口をひねれば当たり前のように綺麗な水が手に入る日本ですが、その水がどの程度存在するのか、理解している人は少ないのではないでしょうか。

日本の平均降水量は1,688mmで、世界平均の1.6倍です。しかしそのほとんどは蒸発したり海に流れ出てしまうので、水資源量(=実際に利用できる量)はその10%ほどになります。

これを一人当たりで見てみると、実は世界の平均を下回っているのです。

それにもかかわらず、日本の生活用水の使用量は世界第2位で、1人あたり1日約224ℓも使っています。2ℓのペットボトル約110本分と考えてみると、その多さを実感できるのではないでしょうか。

一人ひとりが節水を心掛け、限られた水資源を守っていく必要があります。
 

世界の現状


一方、世界では10人に3人、21億人が安全な水を自宅で得ることができません。

さらにそのうちの8億4,400万人は、遠く離れた池や川から水を汲んできて、それを飲んだり手洗いに使っています。

しかし、この水には泥や細菌がいることも多く、病気を引き起こす可能性の高い危険な水です。

実際に、毎日800人の子どもたちが、汚れた水や不衛生な環境が引き起こす病気により命を落としています。

加えてトイレの問題も深刻です。

世界では未だ約20億人が、排泄物を衛生的に処理できるトイレを使用することができず、そのうちの6億7,300万人は、野外で排泄をおこなっています。

排泄物に含まれる病原菌が虫や地面を介して人の口に入り、コレラや赤痢を引き起こす原因となっています。

SDGs目標7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに



すべての人々が使用できる手ごろで信頼できる近代的なエネルギーを確保することをゴールとしています。

エネルギーへのアクセス向上から、環境負荷の低い再生可能エネルギーの割合を拡大させるなど、SDGs目標13にも密接に関わってきます。
 

日本の現状


エネルギー資源の乏しい日本では、安定的なエネルギーをどのようにして確保するかが問題です。

2017年のエネルギー自給率は9.6%で、OECD加盟国35か国(2017年時点)中34位と非常に低い数値です。

そのため、ほとんどの資源は海外からの輸入に頼っており、国際情勢に大きく左右されます。

またその原料の内訳も問題です。現在は石油・石炭・LNG(液化天然ガス)といったいわゆる化石燃料に依存しており、これは温室効果ガスを多く排出するため、環境にも大きな負荷を与えます。

再生可能エネルギーの比率は2017年時点で16%であり、この比率を上げるための施策や省エネルギーへの取り組み強化が必要です。
 

世界の現状


2017年時点で、世界人口の10人に9人は電力を使用できるようになりました。

しかし、その内約4割の30億人は、薪や石炭、動物の排泄物を調理や暖房に使っており、危険なレベルの空気汚染にさらされています。

また未だ電気のない中で生活をしている人も依然として8億4,000万人います。

電力使用者の増加や途上国の経済成長に合わせ、消費量も増え続けています。

日本エネルギー経済研究所によると、世界の一次エネルギー消費量は、2050年には193億トンに上るとされ、化石燃料の枯渇や環境問題が懸念されます。

クリーンエネルギーへの投資と効率的な使用が不可欠です。

SDGs目標8.働きがいも経済成長も



すべての人々の生活の質を上げるため経済成長を促し、だれもが人間らしく働きがいのある仕事に就ける社会をつくることをゴールとしています。

各国の状況に合わせながら、一人当たりの経済成長率を上げ持続することや、奴隷制・人身売買、児童労働の撲滅を目指します。
 

日本の現状


少子高齢化の影響により、総人口と生産年齢人口の減少が見込まれ、企業においても人手不足感が高まっています。

そのため、男性も女性も若者も高齢者も、それぞれの立場やライフステージにあわせ一人一人が活躍できる社会の実現が不可欠です。

「アクションプラン2020」でも、非正規雇用労働者の待遇改善や長時間労働の是正、生産性向上への支援や治療と仕事の両立など、様々な具体的施策が盛り込まれています。

さらに新型コロナウィルスにより、テレワークの必要性が高まるなど、新たな働き方の確立が求められます。
 

世界の現状


全世界の失業率を見てみると、2018年時点で4.96%と前年よりも約0.6%低下していますが、未だ1億7,000万人には職がありません。

さらに、国際労働機関(ILO)によると、新型コロナウィルスの影響により、世界の労働者の8割が職場の全面的または一部閉鎖に陥っており、新たに2億人近くの失業者がでる恐れがあります。

これは第二次世界大戦以来の「最も深刻な危機」であり、世界経済の一刻も早い回復と各国の効果的な政策措置が必要です。

また、世界中の労働者がディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)を手に入れられるよう、国や企業による仕事の創出や安全で健康的に働くことのできる職場環境の整備、労働者の権利の保障など、取り組むべき課題は山積みです。

SDGs目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう



災害に強く回復力の高いインフラを整備し、すべての人々の所得を作り出す基となる産業を生み出す新しい技術を開発・拡大していくことをゴールとしています。

国内・国外ともに継続的な投資が不可欠です。
 

日本の現状


世界経済フォーラム(WEF)が作成する「世界競争力レポート」では、各国の生産性に大きく影響する要因を評価し、ランキング形式で発表しています。

2019年版によると、日本は前年より1つ順位を落とし、141か国中6位(東アジア太平洋地域では、シンガポール・香港に次ぐ3位)になりました。

「健康」「マクロ経済の安定性」「インフラ」「ICT適応」などでは高評価を得たものの、「関税の複雑さ」や「採用や解雇に関する縛りの強さ」「女性参加率の低さ」「労働の多様性」などでは低評価を受けており、官民一体となった改善が必要です。
 

世界の現状


基礎的なインフラは産業発展に不可欠ですが、開発途上国の多くは、未だ道路やインターネット・水道・電力や衛生施設等が整っていません。

国際連合広報センターによると、多くのアフリカ諸国ではインフラの未整備により、企業の生産性が40%も損なわれています。

また後発開発途上国の産業化のスピードは非常に遅く、一人当たりの製造業における付加価値で見ると、平均して114ドルと欧米の4,938ドルと比べ40倍以上の差があるのが現状です。

2030年までに目標を達成するには程遠く、抜本的な改革が必要です。

SDGs目標10.人や国の不平等をなくそう



国内国外を問わず、国や人の不平等をなくすことをゴールとしています。

所得の高低による不平等だけでなく、性別や年齢・人種による差別の撤廃を目指すとともに、特に開発途上国による国際経済・金融制度の意思決定への発言力向上を目指す目標です。
 

日本の現状


あらゆる人々の能力を引き出し、社会的・経済的不平等のない社会をつくるため、政府主導で様々な施策が行われています。

SDGs目標5で述べたように、日本はまだまだジェンダーギャップの大きい社会です。

そこで「女性活躍加速のための重点方針2019」や「女性が輝く社会」を国内外で実現する取り組みの一環として、WAW!を2014年以降毎年開催しています。

世界中の様々な地域・分野で活躍するトップリーダーが集まり、活躍促進の取り組みについての議論を重ね、実現化を目指します。

取り組みは女性に限りません。高齢者や障がい者に配慮した通信・放送サービスを開発し、誰もがICTの恩恵を受けられる「情報のバリアフリー」、外国人や障がい者の人権尊重を啓もうする活動「心のバリアフリー」など、相互を尊重し合う共生社会を目指し取り組みを強化しています。
 

世界の現状


1990年以降、世界の経済生産が3倍以上伸びているにもかかわらず、貧しい人々の所得はほとんど増えていません。

国際NGOオックスファム・インターナショナルが「最富裕層の2,153人が持つ財産は、最貧困層46億人の財産よりも多い」と発表しているように、ますます多くの財産が最富裕層の元に集まっています。

他にも最貧困世帯と最富裕層世帯の20%の子どもを比べると、最貧困層の子どもが5歳の誕生日までに死亡する確率は3倍も高くなっています。

また農村部に住む女性は都市部の女性と比べ、出産時に死亡する確率が3倍以上になります。

不平等を解消するには、恵まれない人々への支援を強化できる、普遍的かつグローバルな政策を導入する必要があります。
 

商品作りから不平等をなくすこともできる


企業の生産活動から、SDGsの目標1の「貧困をなくそう」やSDGsの目標10の「人や国の不平等をなくそう」の達成に貢献しようとする試みもあります。

世界がグローバル化したことで、企業の商品も国をまたいだ生産ラインが敷かれています。

そこで問題になるのが賃金格差です。先進国の企業が、発展途上国の人々を低賃金で雇用することで、先進国と発展途上国の貧富の差が生まれてしまうという問題が起きています。

そういった、不平等をなくそうと生産活動を見直している企業は増えてきています。

例えば、本サイトが扱う固形シャンプーバーのエティークは、フェアトレード(公正取引)、リビングウェイジ(生活に最低限必要な給料金額)であることを掲げています。
 

また、化粧原料の中には、児童労働が問題になっている原料もあります。エティークはそういった原料を一切使用しないことも約束しています。

このように、商品選びを考えることで、私たち一人ひとりでも、SDGs目標10の達成へ貢献することもできるのです。

SDGs目標11.住み続けられるまちづくりを



人々が社会的・経済的に前進するためには、安全で災害に強い都市と住居は不可欠です。

地域のコミュニティの強化と個人の安全を確保しつつ、技術革新や雇用を促進しながら、土地や環境に負荷をかけない都市を維持・発展させることを目指す目標です。
 

日本の現状


日本は人口の35%が首都圏に集中しています。地方から東京への転入は増加の一途をたどっており、2018年は13.6万人が東京に移動しました。これは2010年以降最も多い数です。

このような一極集中型社会では、都市部における住居費や食費など物価の高騰や、待機児童問題、さらに新型コロナウィルスの流行で浮き彫りになった災害発生時の被害の大きさなど、様々な問題をはらんでいます。

地方においても、人口の減少により、空き家や買い物難民の増加、公共交通の利便性の低下などが引き起こされ、生活基盤の崩壊危機に直面することになります。
 

世界の現状


都市化が進行し、世界の人口の約半数である35億人が都市で生活しています。

2030年までにはさらに増え、50億人に達するものとみられています。このような急速な都市化は、真水の供給や下水問題、公衆衛生を圧迫し、実際に4人に1人はスラムに酷似した環境で生活をしています。

さらに、2016年時点で都市に住む住人の10人に9人は危険な空気を吸って生活をしており、大気汚染により命を落とす人は年間420万人にのぼります。

安全かつ持続可能な都市への移行が急がれます。

SDGs目標12.つくる責任 つかう責任



従来の大量生産・大量消費を見直し、天然資源や有害物質の使用を最低限に抑え、廃棄物や汚染物質の排出を減らすことで、大気や水・土壌の汚染や生物の多様性の破壊、環境問題などへ対策を講じる目標です。
 

日本の現状


各国の達成状況を可視化した「Sustainable Development Report」によると、SDGs17の目標の中で最も達成から遠く離れている目標です。

資源利用の効率性を測る資源生産性(=GDP/天然資源等投入量)は、2016年度で約39.7万円/トンで、2000年度と比べ約64%上昇しました。

しかし2010年度以降数値は横ばいであり、このスピードでは2025年度目標の49万円/トンに届きません。

また廃棄物の埋め立て量である最終処分量に関しても2000年度と比べ、2016年度は約75%減少しましたが、近年は伸び悩んでいます。

SDGsの目標を達成するためには、加速を促す施策が必要です。
 

世界の現状


1970年から2010年の40年間で、世界の資源採掘及び使用量は急激に拡大しています。

年間物質採掘量は220万トンから700万トンと3倍以上の増加で、世界全体の天然資源の消費量は、2017年時点で920億トンと、こちらも2倍以上に増えています。

このペースを維持すると、2060年の天然資源消費量は1,900億トンにも達します。

また1人あたりの消費量で見てみると、高所得国の消費量は27メートルトンと上位中所得国の17メートルトンを60%も上回り、低所得国に至っては2メートルトンと13倍以上も高い数値となっています。

2019年時点で100か国以上が300件以上の対策を講じていますが、険しい道のりは続きそうです。

SDGs目標13.気候変動に具体的な対策を



世界中の気候変動への対策と、引き起こされる自然災害への適応力強化を目指した目標です。

気候変動に国境はありません。

温暖化対策に関する国際的な枠組みであるパリ協定と合わせ、世界一丸となって対処すべき課題です。
 

日本の現状


令和元年版環境白書によると、日本の2017年度の温室効果ガス総排出量は、前年度と比べ1.2%、2005年と比べ6.5%程度減少しました。

再生可能エネルギーの拡大や、原発の再稼働によりエネルギーをもとにしたCO2排出量が減少したためです。

しかし気温上昇は止まらず、その勢いは世界の平均(100年当たり約0.73℃)をしのぐ、100年当たり約1.21℃ペースです。

2019年の夏に長崎県・佐賀県・福岡県などの広範囲で発生した「九州北部豪雨」や、2018年に埼玉県で観測された記録的猛暑など、日本でもいたるところで異常気象が発生しており、今後もリスクは高まることが予想されています。
 

世界の現状


1980年から2012年の132年間で、世界の平均気温は0.85℃上昇しました。

気温の上昇は食物の収穫にも影響し、平均気温が1℃あがるごとに、穀物の収穫量が5%ずつ低下します。

また海水面の上昇も大きな課題です。

1901年から2010年の間で、世界の平均海水面は19センチメートル上昇しました。

海抜の低い多くの島国では、海水が田畑や井戸に流れ込み、作物が十分に育たない・飲み水が塩水になってしまうなど生活にも大きな影響をもたらしています。

このまま温室効果ガスの濃度と排出量が変わらず続けば、世界の気温上昇は1.5℃以上になるとみられ、その場合2100年には現在の平均気温よりも約4.8℃もあがると予想されています。

各国が力を合わせ、目の前の目標を一つ一つクリアしていく必要があります。

SDGs目標14.海の豊かさを守ろう



海洋と沿岸の生態系の保全と持続可能な形での管理・利用を推進し、海洋汚染を防ぐことをゴールとしています。

海は、地球の表面積の4分の3を占め、地球上の水の97%を蓄え、生息空間の99%の体積を占めています。

この持続なくして明るい未来は訪れません。
 

日本の現状


国土の7割を森林の水源のかん養機能に覆われ、また世界平均の倍以上の雨が降る豊かな水に恵まれた日本では、地域ごとに特色のある漁業が営まれています。

しかし平成30年度水産白書によると、漁業・養殖業生産量は1984年の1,282万トンから2017年の431万トンと、減少の一途をたどっています。

また漁業従事者の数に関しても、2017年の15万3,490人から2028年には約10万3千人と減少が予想されています。

そこで、新規就業者に対し必要な知識や技術を習得する機会を提供したり、漁業学校の学生向けに資金を交付するなど対策を進めています。
 

水源のかん養機能とは、大雨が降った時はその水を抑え一定期間雨が降らなくても水が途絶えないようにする機能のことです。

 

世界の現状


国際連合広報センターによると、産業革命以前と比較して海の酸性度は26%増加し、2100年までには100~150%まで急上昇するとみられます。

酸性化が進むと海の二酸化炭素吸収能力が下がり、そこに住む生物の成長や繁殖に悪影響を及ぼし、生態系に大きな変化が起きる可能性が高まります。

加えて、近年は マイクロプラスチックによる海洋生態系への影響が世界的な課題となっています。

令和元年版環境白書によると、1950年代以降に作られた83億トンのプラスティック類のうち、75%以上がごみとして廃棄され、また毎年約800万トンのプラスティックごみが海に流出しているという試算もあります。

このままでは2050年には魚の重量よりもプラスティックごみの方が多くなるとも言われており、3Rはもちろんプラスティック自体を使わない試みも必要です。
 

海の豊かさを守るエティーク


こういった、SDGsの目標14の達成に向けて、民間企業の取り組みも注目されています。

例えば、本サイトで扱っている「エティーク」は、プラスティックパッケージを使わないシャンプーです。

2012年10月にニュージーランドで設立され、2019年2月からは日本にも上陸しています。
 


エティークでは、シャンプー、コンディショナーを固形化する事によって、液体製品に必要なプラスチックボトルを排除することで、2018年までの6年間でプラスチックボトル100万本の削減ができています。

また、2025年までに1,000万本の削減を目標にしています。

このような取り組みで、プラスチックによる環境悪化を防ぐため、エティークでは、地球と共存できる社会をめざしています。

>>エティークの詳細はこちら

SDGs目標15.陸の豊かさも守ろう



地球の表面積のおよそ3割を覆い、我々の生活を豊かにしてくれる森林。

これを適切に管理し、劣化した土地を回復させ砂漠化を阻止しながら、生物の住みかや、多様性を保護し、森林やその他の生態系に関わる人々の生計を守るための目標です。
 

日本の現状


平成30年度 森林・林業白書によると、2017年時点で日本の森林面積はほぼ横ばいで、日本全体のおよそ3分の2を維持していますが、約4割が人工林です。

人工林は植栽から伐採まで長い年月を要し、その間の手入れに手間がかかります。

適切な管理を怠ると不健康な人工林が増え、水源かん養等の機能の低下が起きるなどの問題があります。

一方、そこに生息・生育する生物にも大きな変化が起こっています。環境省の第4次レッドリストによれば、「哺乳類の26%、鳥類の16%、爬虫類の37%、両生類の33%、汽水・淡水魚類の43%、維管束植物の26% が絶滅したか、絶滅のおそれ」があります。

生物と人間が共存できる社会実現に向け、森林の保護・適切な管理が果たす役割は大きいと言えます。
 

世界の現状


国際連合広報センターによると、2010年から2015年の間で、世界では330万ヘクタールの森林が失われ、特に共同利用資源に依存している農村部の貧困層女性に大きな影響を与えています。

この森林破壊により、土地の砂漠化はもとより、生物多様性損失のペースが加速しています。

国際自然保護連合(IUCN)によると、絶滅の危機を調べた生物種のデータベース「レッドリスト」に、2020年時点で3万種以上の野生動物が「最も絶滅の恐れが高い」と掲載されました。

今後も効果的な対策がなされなかった場合、数十年後にはおよそ100万種の生物が絶滅する危険性があります。

SDGs目標16.平和と公正をすべての人に



持続可能な開発を進めていくために、個々の人権を尊重し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルに効果的かつ透明性のある平和で暴力のな
い社会制度を作りあげることを目指します。
 

日本の現状


すべての人々が平和に暮らすためには、世の中から身体的・精神的暴力や拷問を根絶しなければなりません。

日本では、特に子どもや女性・老人など弱いものへの暴力が問題となっています。

厚生労働省によると、2018年度の児童虐待相談対応件数(速報値)は前年度よりも約26,000件増えた150,850件で28年連続の増加でした。

内訳は、心理的虐待55.3%・身体的虐待25.2%・ネグレクト18.4%・性的虐待1.1%となっています。

また一週間に1人、年間50人の子どもが虐待により命を落としており、その加害者は実母の割合が最も高くなっています。

子どもの虐待を撲滅するためには、被害を受けている子どもたちへの対応はもちろん、育児で孤立しがちな母親のケアも含めた国全体の施策が必要です。
 

世界の現状


国際連合広報センターによると、2017年には世界中で50万人が殺人の被害者となり命を落としました。

これは武力紛争とテロ攻撃による死者数10万8,000人を大きく上回る数です。

犠牲者の80%が男性ですが、パートナーや家族による殺人の被害者は、64%が女性です。

また強制労働・性的搾取のための人身売買(人身取引)も世界の大きな課題です。

2012年から2014年の2年間の間だけでも、6万3,251人が売買されており、実際の数はさらに多いものとみられています。

被害者の約7割が女性と女児ですが、近年は男性の被害も増えており、その数は5人に1人と言われています。

人身売買を予防する啓もう活動や被害者の保護、また政策の整備など、できることはたくさんあります。

目標17.パートナーシップで目標を達成しよう



SDGs17の目標を達成するためには、政府・民間セクター・市民の間のグローバルなパートナーシップが必要不可欠です。

SDGsの原則や価値観を共有し、資金・技術・能力構築・貿易・体制面の5つの観点から力を合わせ、共に前進することを目指します。
 

日本の現状


SDGsの目標達成に向けた具体的なかじ取りはもちろん、広報や啓もう活動も積極的に行っています。

2017年6月に創設された「ジャパンSDGsアワード」もその一つで、SDGs17の目標達成に尽力する企業や団体を表彰しています。

これまで38の企業・団体が選ばれ、2019年に開催された第3回ジャパンSDGsアワードでは過去最多の378件の応募がありました。

このような政府・民間セクターの取り組みのかいあり、朝日新聞社の調査によると、2020年時点で「SDGsという言葉を聞いたことがある」と答えた人は、前回より5.6ポイントあがった32.9%に上りました。

さらに年代別に見ると、43.4%が20代で伸び率が10%と、若い世代を中心に関心が高まってきました。

個人がいかにSDGsの目標に積極的に参加できる仕組みをつくるかが鍵となりそうです。
 

世界の現状


誰一人取り残すことなく、すべての人が平和と豊かさを得ることのできる社会を実現するためには、資金も技術もある先進国から開発途上国への積極的なサポートが不可欠です。

国際連合広報センターによると、政府開発援助(ODA)の支出総額は、2018年は1,490億ドルと前年と比べ2.7%減少しました。

二国間ODAの後発開発途上国向け資金は3%、対アフリカ援助額は4%と共に減少しています。

2030年までに統計能力構築の目標を達成するには、2018年時点の統計援助額を倍増しなければならず、非常に厳しい状況です。

先進国自身が抱える問題の早急な対応も必要であり、国家間を超えた効果的な取り組みをいかにして実現するかが鍵になります。
 

二国間ODAとは、開発途上国や地域を直接支援するもののことで、「贈与」と「政府貸付等(有償資金協力)」の2つの方法があります。

SDGs17の目標はつながっている


ここまで読んでくださった方はすでにお気づきだと思いますが、SDGs17の目標はすべて密接に関係しています。

私たち一人一人が、SDGsでできることを考え少しでも行動すれば、SDGs17の目標への総合的な効果が見込めるはずです。

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