SDGsとは?概要や背景・日本や世界の取り組みまで

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私たちの生活に定着してきたSDGs。言葉は聞いたことがあるものの、
SDGsとは、どんなものなの?
何を解決するの?
そもそも読み方は?
という方に向けて、目標設定の経緯や内容・企業の関わりなどを分かりやすく説明していきます!

 

目次
1.SDGsとは?
2.持続可能な開発って?
3.SDGsの前身はMDGs
4.SDGsとは5つの“P”の要素から
5.達成状況の定期的なモニタリング
6.日本ではどのように取り組んでいるの?
7.SDGsと企業活動
8.世界の達成状況は?
9.もっと楽しく、深く学ぶなら!
10.SDGsで明るい未来を
 

SDGsとは?

SDGsとは、SustainableDevelopmentGoalsの頭の文字を合わせた言葉で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。

読み方は、SDGs(エスディジーズ)です。

2015年9月、ニューヨーク国際本部にて開かれた国際サミットで、150を超える加盟国首脳の全会一致で採択されました。

これは、2016年から2030年の15年間で達成する目標を記したもので、「地球上の誰一人取り残さない」という強い意志のもと、地球を保護しながら、あらゆる貧困を解消し、すべての人が平和と豊かさを得ることのできる社会を目指して設定されました。

持続可能な開発って?




この「持続可能な開発」とは具体的にどのような開発なのか、もう一歩踏み込んでみましょう。

国際連合広報局によると、『将来の世代がそのニーズを充足する能力を損なわずに、現世代のニーズを充足する開発』と定義されています。

少し分かりづらいですね。

つまり、私たち自身のことだけではなく、私たちの子や孫の世代が、平和で豊かな生活が送れるようにしましょう、そのために、互いに関連し合う「経済」「社会」「環境」という3つの要素を考慮した開発をしていこうというものです。

裏を返せば、誰かの人権や地球環境を犠牲にした経済発展をしないように、ということです。

SDGsの前身はMDGs

SDGsとは、2000年から2015年までに設定されていたMDGs(ミレニアム開発目標)の成果を一歩進め、残された課題を解決するために設定されたいわば後任目標です。

SDGsとの大きな違いは、主に設定までのプロセス・対象・重視した課題の3つと言えます。
 

設定までのプロセス


MDGsでは、専門家グループが非公開で内容を詰めていきました。

一方SDGsとは、193の国連加盟国や今までにないほど多くのステークホルダー、さらには市民の声を聞きながら作られた目標です。
 

対象


開発途上国、特に最貧国を対象としたMDGsと違い、SDGsとは先進国や途上国を問わず、すべての国の人を対象にした目標です。

そのため、大きな目標が8つから17に、またそれを達成するためのターゲットが21項目から169項目へと、ボリュームアップしました。
 

重視した課題


MDGsは主として社会・環境的な課題に焦点を絞っていたため、どちらかというと「慈善活動」が求められていました。

これにより体力のある企業でないと課題解決に取り組めず、世界全体を巻き込んだ動きが見られませんでした。

この課題を受けてSDGsでは「社会的包摂」「環境保護」に「経済成長」が加わり、3つの要素を調和させています。

これにより企業も取り組みやすくなり、これまで以上に興味関心が持たれるようになりました。

そしてこれは個人にも広がりを見せつつあり、世界全体で課題を解決しようという潮流ができつつあります。

このように、SDGsとは広さと深さの両面を進化させた、誰もが取り組める目標と言えるでしょう。

SDGsとは5つの“P”の要素から

ここまでで、設定された経緯や目指す方向性が理解できたと思います。

次は、目標の中身をより具体的に見ていきます。

先ほども少し触れたように、SDGsとは17の目標と169のターゲットから構成されます。

国際連合広報局によると、これらの目標は5つのPの要素から設定されています。

 

人間(People)


 
【引用】"『あらゆる形態と次元の貧困と飢餓に終止符を打つとともに、すべての人間が尊厳を持ち、平等に、かつ健全な環境の下でその潜在能力を発揮できるようにする。』"
引用元:国連広報センター『SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」』

1990年以来、世界の極度の貧困率は半分以下に低下したものの、いまだ世界の10人に1人、7億人弱の人たちは1日1.90ドル未満で生活をしています。

「DOLLARSTREET」では、世界の様々な経済レベルの人たちの普段の様子を視覚的に確認することができます。

このサイトの一番上には、道が描かれており、右から左にかけて収入の低い方々が並んでいます。家族や家、生活用品の写真を見ることで、生活を想像することができます。

また国際協力NGOハンガー・フリー・ワールドによると、世界の飢餓人口は8億2160万人にのぼり、世界のおよそ9人に1人が生存と生活が困難になっています。

このような貧困や飢餓に終止符をうつことは、SDGs17の目標を実現するためにも必須要素であると言えます。
 

豊かさ(Prosperity)


 
【引用】"『すべての人間が豊かで充実した生活を送れるようにするとともに、自然と調和した経済、社会および技術の進展を確保する。』"
引用元:国連広報センター『SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」』

すべての人が豊かで充実した生活を送るためには、経済成長や技術革新は欠かせません。そしてもちろん、その裏に地球環境の犠牲があってはなりません。

地球と共存できる方法をどのように生み出し成長させていくかは、私たちの手にかかっているのです。
 

地球(Planet)


 
【引用】"『持続可能な消費と生産、天然資源の持続可能な管理、気候変動への緊急な対応などを通じ、地球を劣化から守ることにより、現在と将来の世代のニーズを充足できるようにする。』"
引用元:国連広報センター『SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」』

世界気象機関(WMO)によると、2015年から2019年までの5年間の世界平均気温は、観察史上最も暖かくなっています。

これにより世界各国での異常気象、様々な天災が発生しており、対策は急務です。
 

平和(Peace)


 
【引用】"『恐怖と暴力の内平和で公正かつ包摂的な社会を育てる。平和なくして持続可能な開発は達成できず、持続可能な開発なくして平和は実現しない。』"
引用元:国連広報センター『SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」』

世界中には、いまだ紛争や内戦でお互いを傷つけあっている国や地域があります。また法の支配がない所では、性暴力や犯罪などが蔓延しています。平和はすべての基本であり、この実現なくしてSDGsは達成されないのです。
 

パートナーシップ(Partnership)


 
【引用】『グローバルな連帯の精神に基づき、最貧層と最弱者層のニーズを特に重視しながら、すべての国、すべてのステークホルダー、すべての人々の参加により、持続可能な開発に向けたグローバル・パートナーシップをさらに活性化し、このアジェンダの実施に必要な手段を動員する。』
引用元:国連広報センター『SDGsを広めたい・教えたい方のための「虎の巻」』

SDGsを達成するためには、政府や各企業・団体、そして私たち市民の間のグローバルなパートナーシップや金銭的援助が欠かせません。

特に開発途上地域では、より多くの資金を要します。先進国の政府やその関連機関による国際協力活動(ODA)の主要援助国による支出総額は、2009年から2018年の10年間の間で約35%増えていますが、未だ援助を必要としているのが現状です。

SDGsとは、このように5つのPの観点から網羅的に検討・設定された17個の目標と言えます。

17の目標と169のターゲット

では具体的に、どのような目標とターゲットが掲げられているのかを簡単に確認します。
 

17の目標の簡単な概要


17の目標の簡単な概要を以下にまとめました。

アイコンの右側には、上から目標のキャッチコピー・正式和訳・概要を記載しています。

※アイコンをクリックすると、それぞれの目標について詳しく説明した記事を確認できます。

目標1 貧困をなくそう

あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる

→途上国で起きている貧困はもちろんのこと、世界中の貧しい生活を送っている層の保護、支援に取り組む

目標2 飢餓をゼロに

飢餓を終わらせ、食料安全保障及び栄養改善を実現し、持続可能な農業を促進する

→目標1の貧困に関連して飢餓で苦しむ人たちを支援する。また、根本にある食料の生産体系(農業)を持続可能なものに変えていく

目標3 すべての人に健康と福祉を

あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

→健康で人間らしい生活を送れるよう対策を講じる

目標4 質の高い教育をみんなに

すべての人々への、包摂的かつ公正な質の高い教育を確保し、生涯学習の機会を促進する

→生まれた国や地域・家庭・性別に関わらず、効果的な教育を平等に受けることができる機会を提供する
目標5 ジェンダー平等を実現しよう

ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児の能力強化を行う

→これまでの社会で築き上げられてきた性別に関する価値観を撤廃し、すべての人が平等に生活できるようにする
目標6 安全な水とトイレを世界中に

すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

→世界中のすべての人が安全な水とトイレを使用できるようにする。さらには、水質や水辺に住む生態系、水害など水に関するさまざまな課題を克服する
目標7 エネルギーをみんなに そしてクリーンに

すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

→すべての人が電気を使えるようにし、さらにはそのエネルギー源についても持続可能なものに切り替えていく
目標8 働きがいも経済成長も

包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

→働きがいと経済成長を同時に成り立つ仕組みを考え、誰もが人間らしい生活を送れるようにする
目標9 産業と技術革新の基盤をつくろう

強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

→イノベーションを駆使して産業を発展させる。そのためのインターネットの整備も同時に進める
目標10 人や国の不平等をなくそう

各国内及び各国間の不平等を是正する

→子ども、女性、民族などに対するあらゆる差別をなくし、すべての人が平等に生活を送れるようにする
目標11 住み続けられるまちづくりを

包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

→持続可能な形でのインフラ整備を進め、災害などにも強いまちづくりを進める
目標12 つくる責任 つかう責任

持続可能な生産消費形態を確保する

→モノづくりを生産から消費、廃棄までのすべての段階で持続可能な形態へ転換していく
目標13 気候変動に具体的な対策を

気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

→地球上で起きている気候変動を解決すべく、温室効果ガスの削減などさまざまな対策を考える
目標14 海の豊かさを守ろう

持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

→水質や生物など、海に関するすべての課題を解決する。プラスチックが引き起こす汚染や生態系への影響も考慮し、対策を講じていく
目標15 陸の豊かさも守ろう

陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

→海を守ると同時に、森林減少や生物多様性の保護など、陸上におけるすべての課題も同時に解決していく
目標16 平和と公正をすべての人に

持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

→紛争や犯罪、汚職を撲滅し、平和と公正な世界に変えていく
目標17 パートナーシップで目標を達成しよう

持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

→1〜16の目標を達成させるために、さまざまな機関が連携をとり、解決を目指す
 

この17の目標は大きく分けると、

・1〜6 人間らしい生活を送るための目標
・7〜12 社会経済に関する目標
・13〜15 環境に関する目標
・16〜17 1〜15を達成させるための手段

と分けることができます。

続いては、ターゲットについて見ていきましょう。
 

169のターゲット


ターゲットとは目標を達成するための具体的な行動指針のようなものです。

【ターゲットの読み方】
「目標番号.●」の●に数字が入る場合(例:6.1など)は目標に対する具体的な課題を挙げて、これを達成させましょう、という意味となります。

それに対して●にアルファベットが入る場合(例:6.b)は課題を達成させるための手段や策を指します。

一度どのようなことが書かれているのか目を通してみましょう。(全部で169個もあるので、ここでは目標1「貧困をなくそう」のターゲットのみを記載しています。)

1.1

2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。

1.2

2030年までに、各国定義によるあらゆる次元の貧困状態にある、すべての年齢の男性、女性、子どもの割合を半減させる。

1.3

各国において最低限の基準を含む適切な社会保護制度及び対策を実施し、2030年までに貧困層及び脆弱層に対し十分な保護を達成する。

1.4

2030年までに、貧困層及び脆弱層をはじめ、すべての男性及び女性が、基礎的サービスへのアクセス、土地及びその他の形態の財産に対する所有権と管理権限、相続財産、天然資源、適切な新技術、マイクロファイナンスを含む金融サービスに加え、経済的資源についても平等な権利を持つことができるように確保する。

1.5

2030年までに、貧困層や脆弱な状況にある人々の強靱性(レジリエンス)を構築し、気候変動に関連する極端な気象現象やその他の経済、社会、環境的ショックや災害に暴露や脆弱性を軽減する。

1.a

あらゆる次元での貧困を終わらせるための計画や政策を実施するべく、後発開発途上国をはじめとする開発途上国に対して適切かつ予測可能な手段を講じるため、開発協力の強化などを通じて、さまざまな供給源からの相当量の資源の動員を確保する。

1.b

貧困撲滅のための行動への投資拡大を支援するため、国、地域及び国際レベルで、貧困層やジェンダーに配慮した開発戦略に基づいた適正な政策的枠組みを構築する。

出典:外務省「SDGs(持続可能な開発目標)17の目標と169のターゲット(外務省仮訳)」

ポップなアイコンとは裏腹に、難解な文章が並んでいますよね。

ここではSDGsの全体像がつかめれば良いので、「なんとなくこんなことが書かれているのか」程度の認識で問題ありません。

さらに踏み込んでターゲットや目標について知りたい場合は、以下の記事をご参照ください。
 

達成状況の定期的なモニタリング

とはいえSDGsには、法的拘束力はありません。目標実現に向けたプランニングや進捗管理・フォローアップを行う責任は、主として各国に委ねられています。ではどのようにして世界全体で情報を共有しながら足並みをそろえているのでしょうか。
 

ハイレベル政治フォーラム


ハイレベル政治フォーラムは、各国の主要なメンバーが集まり、SDGsの進捗状況の報告や、17の目標の中から取り上げられる重点目標を調査・報告する場です。1年に1度、7月にニューヨーク国連本部で開かれ、開催期間中には数多くのビジネス関係者や市民が集まります。
 

達成状況の見える化


前国連事務総長のパンギムさんが立ち上げたNPO団体「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク(SDSN)」と、ドイツ最大財団の「ベルテルスマン財団」が共同で作成するレポートにより、各国の達成状況やランキングを確認することができます。

各目標の到達度を色別に示しているので、一目で見て分かりやすい構成になっています。

このように、市民にまでしっかりと情報開示がされるのも、SDGsの特徴の一つと言えそうです。

日本ではどのように取り組んでいるの?

SDGsとは非常に重要な目標であり、世界一丸となって進めていくべきものだということをお分かりいただけたのではないでしょうか。

では、日本ではどのように取り組んでいるのかを見ていきましょう。

2016年5月に、安倍総理を筆頭にすべての国務大臣がメンバーとなる「持続可能な開発目標(SDGs)推進本部」を設置し、そこで毎年「SDGsアクションプラン」という実施指針を設定しています。
 

「SDGsアクションプラン2020」

 
「SDGsアクションプラン2020」の大きな柱は、「①ビジネスとイノベーション」「②SDGsを原動力とした地方創生,強靱かつ環境に優しい魅力的なまちづくり」「③SDGsの担い手としての次世代・女性のエンパワーメント」の3つです。


①ビジネスとイノベーション
企業へのSDGsの取り込み促進やESG投資の後押しなど、経済やビジネスの観点からの行動指針です。この際キーとなるのは、「Society5.0」です。

これは、狩猟社会(Society1.0)、農耕社会(Society2.0)、工業社会(Society3.0)、情報社会(Society4.0)に続く、新たな社会を指すもので、IOT(InternetofThings)ですべての人とモノをつなげ、様々な知識を共有し、少子高齢化や地方の過疎化などの課題を解決していこうとするものです。

このような「Society5.0」をSDGsと連動させながら推進することで、目標達成を目指します。

ESG投資とは、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)の頭文字をとった言葉で、これら3つの要素を考慮した投資のこと。

②SDGsを原動力とした地方創生,強靱かつ環境に優しい魅力的なまちづくり

SDGs未来都市、地方創生SDGs官民連携プラットフォームを通じた民間参画の促進など、地方創生の推進や、街づくりに関連した指針です。

SDGsを共通言語として、課題解決に取り組む官民の連携創出を支援することを目的として設立されたプラットフォーム。

③SDGsの担い手としての次世代・女性のエンパワーメント

子どもの貧困対策や教育振興、あらゆる分野における女性の活躍推進など、次世代に力をつけ、女性の力を引き出していくための施策が盛り込まれています。

具体的な取り組み内容は、持続可能な開発目標(SDGs)推進本部のホームページに載っていますので、参考にしてみてください。

>>日本の取り組み「地方創生」や「SDGs未来都市」の詳細は以下の記事をご参照ください。

SDGsと企業活動




SDGsの達成には、政府による指揮はもちろん、企業との連携が不可欠です。

ここでは、企業の目線から、SDGsに取り組むメリットを考えていきたいと思います。

 

事業の存続やビジネスチャンス


世界の投資家を中心として、ESG投資が活発になってきています。

投資運用世界大手米ブラックロックによると、2012年から2018年の間で、ESG株式ファンドと従来型ファンドを比較すると、米国、米国以外先進国、新興国のいずれにおいても、ESG株式ファンドの投資リターンが高くなりました。

つまり投資家からすると、SDGsに考慮する企業に投資をした方がより儲かり、企業からすると、資金調達がしやすくなるということです。

また、SDGsを意識した製品・サービス開発をすることで、新規ビジネス開拓につながる可能性も高くなるでしょう。

 

優秀な人材確保


ビジネスを通じて世界的な課題解決に貢献することは、やりがいや達成感に直結するでしょう。

従業員であれば、働くモチベーションがあがり、就活生であれば企業選択の一つの軸になるかもしれません。

このように、SDGsに取り組むことは企業にとっても多くのメリットがあるのです。
 

【企業の取り組み事例】原料からパッケージまでこだわるエティーク




固形シャンプーのエティークは、このような持続可能な社会実現を目指し、2012年10月にニュージーランドで誕生しました。
 

◆生分解性の原料を使用

パーム油不使用、動物実験無し、パッケージの全てが生分解性と、すべてにおいて環境、動物、人体に影響を及ぼすことのない成分で出来ています。
 
※物質が微生物によって分解される性質であること。


◆プラスティックボトルの排除

シャンプー、コンディショナーを固形化したことで、2018年までの6年間でプラスティックボトル100万本の削減に成功しました。

2025年までに1,000万本の削減を目標に活動中です。
 

1つのバーでシャンプーボトル3本分

商品の標準重量を110gにし、輸送回数や負担を軽減しています。

このように、地球環境やそこに住む人や生物を大切にする活動を心がけ、持続可能な開発に貢献しています。

 

世界の達成状況は?

最後に、世界の達成状況も見てみましょう。

2019年版「SDGIndexandDashboardsReport」によると、1位から3位はそれぞれ、デンマーク、スウェーデン、フィンランドと北欧の国が並んでいます。(日本は2018年と変わらず、15位/162か国。最下位は中央アフリカ。)



デンマークでは、SDGs17個の目標すべてを具体的な行動につなげる建築プロジェクト「UN17Village」が始動しています。

建物自体がリサイクルされた廃棄物で作られるのはもちろん、環境や社会、運用、屋内気候関連、生物多様性などに配慮し、持続可能な生活を可能にするように設計されています。

目標を目標として捉えず、その世界をいかにして実現するかといった一歩先の行動をしているのが印象的です。

とはいえ、1位のデンマークでさえ合計スコアは85.2であり、目標12「つくる責任 つかう責任」や目標14「海の豊かさを守ろう」は最低スコアになっています。

もっと楽しく、深く学ぶなら!

ここまでで、SDGsとはどういったものなのか、ある程度概要をつかめたのではないでしょうか?

最後に楽しみながらさらに理解を深められる方法を3つご紹介します。
 

SDGsカードゲームやスゴロクで感覚的に理解する!


ゲームを通して、楽しみながら感覚的にSDGsを理解してみるのはいかがですか?
 

◆カードゲーム「2030SDGs(ニイゼロサンゼロエスディージーズ)」

SDGsの必要性や、それが果たされるとどのような変化がもたらされるのかを、体験的に理解することができるカードゲームです。

与えられたお金と時間を使ってプロジェクト活動を行い、目標を達成していきます。

一般社団法人イマココラボが開催するイベントで体験することができるので、気になる方は日程の確認をしてみてください。

>>2030SDGs(ニイゼロサンゼロエスディージーズ)の詳細はこちらから
 

◆スゴロク「ゴー・ゴールズ」



ブリュッセルの国連地域広報センター(UNRIC)がElyxの創作者ヤシン・アイトゥ・カシ(YAK)の協力を得て作成したスゴロクです。

2030のゴールを目指し、サイコロで出た目の数だけ進んでいきます。

途中で現れる17の目標のいずれかのマス目で止まったら、その目標に関連するクイズに答え、最終的に一番先にゴールにたどり着いた人が勝ちになります。

これは、若い世代がSDGsに積極的に取り組めるように作られたもので、8歳~10歳の子どもたちを主な対象にしていますが、ご自宅で簡単にダウンロードできるので、一度遊んでみてはいかがでしょうか。

>>ゴー・ゴールズのダウンロードはこちらから

>>SDGsを学ぶためのゲームや教材の詳細は以下の記事をご参照ください。

 

あの人気キャラクターの動画も!


ハローキティが国連とタッグを組み、「HELLOKITTYCHANNEL(ハローキティチャンネル)」を通じて、SDGsのゴール達成のために尽力する人達の取り組みを紹介しています。

例えば目標14「海の豊かさを守ろう」では、SDGsと外務省の関りや取り組み内容などを、2020年5月現在、河野太郎外務大臣に質問をしながら理解を深めていけるようになっています。
 

深く共に学ぶならセミナー


SDGsのセミナーや勉強会など、全国各地で様々なイベントが開催されています。

また昨今の情勢を受け、Webからの配信を行っている団体もありますので、気になる方は検索してみてはいかがでしょうか。

SDGsとは何なのか、より楽しく感覚的に、そして具体的な内容を学ぶことができれば、知識もより深くなるのではないでしょうか。

SDGsで明るい未来を




最後まで読んでいただきありがとうございました。

SDGsとは、地球に住む私たちが共有すべき指針であり、明るい未来への「道しるべ」です。

一人ひとりが意識と行動を変えていけば、きっと大きな成功につながるはずです。

その小さくて大きな一歩を、エティークから踏み出してみませんか?

>>SDGsについてさらに理解を深めるためのおすすめ本は以下の記事をご参照ください。

【参考文献・サイト】
国連広報センター
THE WORLD BANK
GLOBAL NOTE
hunger free world
BBC WORLD NEWS
UNDP
外務省
Sustainable Japan
Sustainable Development Report
首相官邸
内閣府
経済産業省
LANDAGER GROUP
サスティナブルブランドジャパン
株式会社サンリオ
ITブジネスプラザ武蔵

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