サーキュラーエコノミーとは|メリット・デメリット、日本や世界の取り組み事例を紹介 サーキュラーエコノミーとは|メリット・デメリット、日本や世界の取り組み事例を紹介

サーキュラーエコノミーとは|メリット・デメリット、日本や世界の取り組み事例を紹介

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近年、世界的に環境問題がクローズアップされるに伴って、すでに浸透しているリデュース・リユース・リサイクルを始め、SDGsに関するワードを耳にするようになりました。

「サーキュラーエコノミー( Circular Economy )」も、環境問題に密接に関連する言葉です。

本記事では、このサーキュラーエコノミーについて、定義や特徴を分かりやすく説明し、メリットやデメリット、取り組み事例などをご紹介します。

この記事を読んで、日常の消費行動を見直す参考にしていきましょう。
 

サーキュラーエコノミーとは

文字通りに訳すと、サーキュラーは「円形の」、エコノミーは「経済」です。複合された「サーキュラーエコノミー」の定義を、まずとらえていきましょう。
 

サーキュラーエコノミーの定義

サーキュラーエコノミー( Circular Economy )は日本語訳で「循環型経済」。環境省は、「従来の3R(後述)の取り組みに加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、付加価値を生み出す経済活動」と定義しています。

 

出典:環境省経済白書 https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r03/html/hj21010202.html

 

左の「リニアエコノミー(直線型経済)」は、従来の経済システムを表しています。一方通行の大量廃棄型の社会が、資源の枯渇不安や環境問題の深刻化を招いていることは明らかです。

それに比べ、右の「サーキュラーエコノミー」は、製造の段階から資源の回収や再利用を前提とし、消費された製品も再資源化します。「廃棄物」という概念が図に描かれていないのもそのためです。
 

サーキュラーエコノミーの3原則について

国際的サーキュラーエコノミー推進団体のエレン・マッカーサー財団 ※ は、「サーキュラーエコノミーの3原則」として、次のことを挙げています。

1.Eliminate waste and pollution 廃棄や汚染を取り除く
消費された物に対してだけでなく、設計やデザインの段階からこれを目指します。

2.Circulate products and materials at their highest value 製品・原材料を高い価値をたもったまま循環させる
循環させて使い続けることで、新たな資源の導入も抑制できます。

3.Regenerate nature 自然を再生する
有限な資源を無駄遣いせず大切にすることで、自然が本来持っているシステムで再生を図ります。


日本の環境省も、この3原則に則り、

〇廃棄物の発生抑止  〇資源・製品価値の最大化  〇資源消費の最小化

を環境白書で述べています。

 

※ エレン・マッカーサー財団とは:エレン・マッカーサーが、「サーキュラーエコノミーへの移行を加速させる」というビジョンに則り、2010年にイギリスを拠点に創設した組織。https://ellenmacarthurfoundation-org.translate.goog/
 

サーキュラーエコノミーの概念図「バタフライ・ダイアグラム」

エレン・マッカーサー財団は、前述の3原則に基づいて、その概念を下のような図に表しました。ご覧の通り、羽を広げたバタフライのように見えるので、「バタフライ・ダイアグラム」と呼ばれています。

 

中央のチョウの身体に当たる部分は、最上部の「資源」から中段の経済システムを通過して、下段の「廃棄物」までの流れを表しています。この部分だけを見れば、リニアエコノミーです。

サーキュラーエコノミーにおいては、左右の羽に当たる部分が循環を表しています。左が、生物資源のサイクル、左が技術資源のサイクルです。

円状の矢印で循環の流れを示していますが、どちらのサイクルにおいても、より内側のサイクルが優先される原則です。
 

例えば、生物サイクルの1番内側の「カスケードリサイクル」は、消費者が購入した洋服を大人物から子供用に作り直したり、バッグや小物にしたりして、同じ資源を形を変えるだけで再利用し続けることを意味します。

技術サイクルの1番内側も同様に、1度製造した車をメンテナンスしながらできるだけ長くそのまま利用することです。

反対に、1番外側の大きな循環は、1度製品化したものを再び原材料まで戻すことを意味し、エネルギーやコストがかかります。サーキュラーエコノミーにおいては、外側つまり最終手段となるのです。

サーキュラーエコノミーと3Rの違い

3Rとは、Reduce(リデュース)・Reuse(リユース)・Recycle(リサイクル)頭文字をとったものです。

資源を循環させるための取り組みとして、3Rはこれまで日本でも広く使われ根づいてきた言葉です。では、サーキュラーエコノミーと3Rの違いはどこにあるのでしょうか。

3Rとは

 

改めて、3Rの言葉の意味を振り返ってみましょう。

・Reduce(リデュース):抑制

・Reuse(リユース):再利用

・Recycle(リサイクル):再生

これらの言葉と3本の矢印のマークは、「ゴミを減らそう・繰り返し使おう・資源として生かそう」と呼びかける形でポスターなどに表示され、公共のキャンペーンとしてかなり定着しています。

では、定着してきた3Rの上にさらにサーキュラーエコノミーを取り上げるのは、なぜでしょうか。

 

気になるリサイクルとの違い

前章では、リニアエコノミーとサーキュラーエコノミーを比較しましたが、今度は3Rとサーキュラーエコノミーを比べて見ましょう。

 

 

出典:オランダ政府

 

左図の下段には「 Non-recyclable waste 」(リサイクル不可能な廃棄物)があり、緑の「 Recycling 」も少し幅が狭く描かれています。右図には廃棄物のサインがありません。

3Rでは廃棄物の一部を再資源化する再利用、サーキュラーエコノミーでは、「廃棄物」の概念を持たず、資源の調達や製造の設計の段階から資源の回収や再利用を前提としているのです。

この違いが、3Rの取り組みの上に、さらにサーキュラーエコノミーを目指す大きな理由なのです。
 

なぜサーキュラーエコノミーが注目されている?

地域におけるゴミの分別、節電の呼びかけなど、3Rの推進はそれなりに成果をあげてきました。

しかし、世界的な人口増加と経済成長は、資源・エネルギー・食料需要を増大させ、大量生産・大量消費を生み、その結果、大量の廃棄物と地球温暖化など大きな環境問題を発生させてしまいました。

もはや3Rだけでは、世界全体として立ち行かなくなるおそれが出てきたのです。

環境省が発表している「廃棄物総排出量の推移」のグラフでは、近年3Rでの成果を表しつつも、これまでのツケがいかに大きいかも示しています。
 

日本の廃棄物処理の歴史と現状

 

出典:環境省 https://www.env.go.jp/recycle/circul/venous_industry/ja/history.pdf 

脱炭素社会の実現

廃棄物の処理は、それ自体に大きなエネルギーを必要とします。ゴミを燃やすために使用した化石燃料から排出される温室効果ガス※ は、地球温暖化に直結し、深刻化しています。

※ 温室効果ガス:主に二酸化炭素・メタン・窒素酸化物・オゾン・フロンなど。

温室効果ガスの割合は、二酸化炭素が最も多く、約76%を占めています。

 

【グラフで見る】日本の廃棄物の現状

廃棄物処理によって排出される温室効果ガスを削減するために、廃棄物自体を減らしていくことが肝心です。では、日本の廃棄物の現状はどうなっているでしょうか。

環境省のデータによると、日本では産業廃棄物はほぼ横ばいながら、3Rで日常生活の廃棄物は減少しています。

 

しかし、気象変動は時々大量廃棄物をもたらします。下のグラフは、昨年の台風被害地の災害廃棄物の状況を表したものです。

出典:いずれも環境省H.P https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r04/pdf/2_3.pdf

 

また、温室効果がもたらす猛暑はすでに毎年のこととなってしまいました。

エアコンの使用が増え、その結果電力がさらに必要となり、燃料資源を消費してしまう・・・という悪循環に陥りつつあります。

生活感覚だけでなく、データで確認してみましょう。

出典:気象庁H.P. https://www.jma.go.jp/jma/index.html

 

そしてこれらの状況が続いたと仮定すると、2100年頃の地球の平均気温は今より約4℃も上昇してしまうと考えられているのです。

そうならないためにも、脱炭素社会の実現は急務と言え、解決策の一つとしてサーキュラーエコノミーの導入が必要とされています。

 

出典:脱酸素ポータル(環境省)https://ondankataisaku.env.go.jp/carbon_neutral/about/
 

サーキュラーエコノミーのメリット・デメリット・課題

ここまでは製品を使用した後の廃棄物に焦点をあててきましたが、温室効果ガスは、廃棄物処理段階だけで排出されるわけではありません。この点がサーキュラーエコノミー導入のポイントでもあります。

サーキュラーエコノミーのメリットやデメリットを詳しく見ていきましょう。

製造過程でも二酸化炭素は排出される

下の表を見ると、さまざまな製品の製造過程でも二酸化炭素が発生していることが分かります。


出典:環境市民(認定NPO法人)https://www.kankyoshimin.org/modules/library/

 

プラスチックは、廃棄燃焼時の二酸化炭素の排出量も大きく、燃焼させない廃棄でも、海洋プラスチック問題としてあげられるように、捨てられた場所の再生力を奪っています。

おさらいになりますが、サーキュラーエコノミーは「製造の段階から資源の回収や再利用を前提とし、消費された製品も再資源化する」という概念です。また、あらゆる製品は製造の段階から、二酸化炭素が排出されることも前述しました。

これらをふまえて、サーキュラーエコノミーのメリットを見ていきましょう。
 

メリット①脱炭素と現資源の節約

サーキュラーエコノミーは、資源導入や製品設計の段階から廃棄物を出さないことを目指しています。これは、廃棄物燃焼の際の排出ガスを出さないばかりでなく、スタートの段階から、温室効果ガスを減少させられる可能性が大きいということです。

また、再利用・リサイクルの過程は、新たな資源の消費を抑え、今ある資源の節約に直結します。

サーマルリサイクルの燃焼熱利用なども新しい節約のパターンです。

脱炭素と現資源の節約は、サーキュラーエコノミーの第1のメリットと言えるでしょう。

 

メリット②コスト削減と付加価値

製造過程や製品自体の見直しは、今あるストックを有効活用することでコストの削減につながります。修理やグレードアップし、製品の耐用性を高め、新製品を作るコストを削減できるのです。

耐用性を高めるための技術やサービスの向上、販売方法の見直しなど付加価値も見逃せません。

車のシェアサービス、デジタル技術を背景としたインターネットサービスなども、循環型を目指すことで生まれた付加価値といえるでしょう。

 

デメリット・課題①移行期のジレンマ

新しい経済理念であるサーキュラーエコノミーは、最初の章でご紹介したエレン・マッカーサーも「まだ未発達の概念」と述べています。

デメリットや課題についても整理していきたいと思います。
 

身近な例として自動車が挙げられます。

サーキュラーエコノミーの概念では、現在の化石燃料車の製品寿命を延ばすことになりますが、電気自動車に切り替えたほうが、長期的に見ると二酸化炭素排出量を削減できるといったケースです。

旧式なモデルを改良していくことと、環境負荷の低い新製品に切り替えることのジレンマは、どの業界でも起こりうるといえるでしょう。

 

デメリット・課題②耐久性とリサイカビリティ

リサイカビリティ(recyclability)とは、リサイクルのしやすさのことです。例えば衣服を例に考えてみましょう。

コットンとポリエステルを混合した衣服などのように、製品の耐久性や機能性を高めるために異なる素材を接着・混合させることはよくあります。このような製品の場合、リサイクルにかかるコストや難易度が上がります。

サーキュラーエコノミーの中で製品をデザインするには、複数の側面からよりよい選択を検討する必要が出てきます。

 

デメリット・課題③「質」の評価

サーキュラーエコノミーにおいて資源や製品の循環性を評価する際、「量」や「割合」といった指標は持っていても、まだ「質」が考慮されていません。エレンの言葉を借りればまさに「未発達」です。

衣服の例で言えば、循環性の高い、つまりずっと着られる耐久性もあり、リユース・リサイクルも可能な服でも、利用者が「着続けたい」と思うかどうかは重要な観点です。流行、個人の好み、それらの変化が原因で着なくなることはよくあります。

製品そのものの循環性を高めるだけでなく、ユーザーの気持ちや製品との関係性という「質」にも焦点を当てる必要がありそうです。

 

サーキュラーエコノミーに関する世界の取り組み状況

読者の皆様は、オランダと聞くと何を思い浮かべますか?海面より低い国土が多いとか、風車、チューリップでしょうか。

実はオランダはヨーロッパのなかでも、循環経済先進国として近年注目を集めている国なのです。

名物の風車も、環境への取り組みを通して大きな変身を遂げています。

 

オランダ政府のガイドライン

オランダは、すでに2016年にエネルギー協定を公表しています。その中で、

目標の1つとして、2030年にはCO2排出量55%削減、2050年までには同排出量を80〜95%削減(いずれも1990年比)を達成すると明言しています。

また、ホームページ上でも、廃棄物を「新しい原材料」と位置づけ、原材料や資源を節約してCO2を削減し、イノベーション・新しいビジネス、それに伴う雇用を刺激していくことをあげています。

実際に、古い石炭発電所を閉鎖する計画をしたり、従来の競争法※をサステナビリティを目指す企業や事業に有利に運用したりしています。

※ 競争法:日本の独占禁止法に当たる。

(出典・参考:画像も含め オランダ政府ホームページ:www.government.nl/topics/circular-economy/from-a-linear-to-a-circular-economy

日本経産省「グリーン社会の実現に向けた競争政策について」https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/green_shakai/pdf/002_04_00.pdf
 

オランダの司法の姿勢

オランダでの取り組みは、行政府だけではありません。

2019年にオランダ最高裁は、気候変動の被害は人権侵害と捉え、自国政府に対しCO2排出量削減を命じる判決を下しています。

またハーグ地裁は2021年、民間企業のロイヤルダッチシェルに、CO2排出量削減を命じる判決を下しました。

環境の保持・改善が人権損害に直結すると考える姿勢に、ESG評価 ※の先進国であることも伺えます。

※ ESG評価とは、環境 Environment、社会 Social 、ガバナンス(統治 Goverrnance )を観点として企業や取り組みなどを評価するもの。

研究機関への寄付で循環経済をさらに後押し

2022年6月オランダ・デルフト大学のニュースリリースによると、デンマークに本社を置くグローバル製薬企業、ノボノルディクスファーマ財団はオランダの廃水製品の研究プロジェクトに740万ユーロを授与したそうです。

このプロジェクトは、あらゆる廃水に含まれる活性汚泥から、新製品の原料となるものを製品にし再利用する、というものです。このプロジェクトにより、オランダのデルフト大学を中心とする研究グループは、循環経済への移行において重要かつ確実な一歩を踏み出したようです。

同大学のマーク・フォン・ロースドレヒト教授は、「私たちは現在廃棄物と呼ばれているものすべてを使用しようとしています」と述べています。    

引用元:デルフト工科大学ホームページ https://www.tudelft.nl

オランダ国内企業の取り組み

一人当たりのジーンズの使用量が世界一と言われるオランダのデニム業界には、デニムに関連する企業やプロジェクトを支援する「ハウス・オブ・デニム財団」が存在します。

ジーンズの生産には、染色時に多量の水を使うためこの工程で環境への負荷を抑えるための研究や、担い手の教育を進めています。

また、NOWA.ではリサイクルされた携帯電話からジュエリーを作っています。

他にも多くの企業がすでにサーキュラーエコノミーを展開しています。
 

官・民・研究機関が一体となって世界のサーキュラーエコノミーを牽引

官・民・研究機関の協力体制が敷かれると、大きなプロジェクトも動き出します。

ロッテルダム港から、CO2をパイプラインで輸送し、北海の空のガス油田に圧縮して貯蔵するプロジェクト 「Porthos」には、欧州連合各国が注目しています。

また、すでに稼働している陸上の風力発電に加え、海岸から離れた人工島に世界最大規模の風力発電所を建設することも計画されています。これは風車で知られる国ならではのプロジェクトとも言えます。

太陽光発電と合わせ、再生可能エネルギー全般についても世界の中でリーダー的存在であることを示しています。

サーキュラーエコノミーの先進国についてお話してきましたが、日本ではどのような取り組みが進められているでしょうか。

推進主体や取り組み事例について紹介します。
 

サーキュラーエコノミーに関する日本の取り組み状況

日本も、先進国を手本にしながらサーキュラーエコノミーへの転換を進めています。
 

環境省が主体となって進める取り組み

2000年、環境省は「循環型社会形成推進基本法」を制定、2018年には「第四次循環型社会形成推進基本計画2020」を策定しています。

この基本計画では「ライフサイクル全体での徹底的な資源循環」が打ち出されています。目標値も「4つの指標と目標値」として明確に数値化され、その実現に向けた意欲が施策として示されています。

 

出典:第四次循環型社会形成推進基本計画 環境省https://www.env.go.jp/recycle/circul/keikaku.html 

 

また、経済産業省は、2020年に「循環経済ビジョン2020」を策定、1999年の「循環経済ビジョン1999」の3R主体の経済戦略から、サーキュラーエコノミーへの転換を図っています。

「循環経済ビジョン2020」の中で、下のような図が示されています。

 

出典:経産省 https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200522004/20200522004.html

 

循環経済への転換を促すポイントとして、「ソフトローを活用する」としています。

「ソフトロー(Soft Law)」とは、法的拘束力を持たない、またはその拘束力が従来より弱い準法的文書や規範のことで、企業の自主的な取り組みを促進するために必要です。

サーキュラーエコノミーへの転換を新たなビジネスチャンスと捉えることは、事業活動の持続可能性を高める事につながる、と期待されているのです。

 

こうした日本での取り組みは、確実に市場の拡大につながりつつあります。

2021年3月には、環境省・経産省・経団連による「循環経済パートナーシップ(J4CE:Japan for Circular Economy)」が創設されました。

どのくらい拡大しているのか、さらに具体的に見ていきましょう。

 

市場規模は2030年には80兆円規模まで拡大想定

環境省は、2030年には80兆円以上の市場規模になる見通しを持っています。「サーキュラーエコノミーのグローバル経済効果」としては、なんと約540兆円にのぼると見こんでいます。そのうち、「シェア」などの遊休資産の活用は約72兆円を占めています。

第四次循環基本計画の第2回点検及び循環工程表の策定についてー参考資料ー(環境書) https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/PcmFileDownload?seqNo=0000237730

ESG投資も拡大

ESG投資は、従来の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)要素も考慮した投資のことを指します。

日本においても、投資にESGの視点を組み入れることなどを原則として掲げる国連責任投資原則(PRI)に、日本の年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が2015年に署名したことを受け、ESG投資が広がっています。

(出典:経産省ホームページhttps://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/global_warming/esg_investment.html

日本企業の取組事例

日本企業におけるサーキュラーエコノミーへの取り組みはすでにたくさん紹介されていますが、オランダのジーンズに負けない取り組みと思われる鹿島建設の作業服リサイクルの事例、そして身近な食品部門の事例をご紹介しましょう。

鹿島建設株式会社|作業服のリサイクル

現場から回収された作業服を、指定再生⼯場を通じて⾃動⾞内装材や屋根下防水材に再⽣するというものです。年間約6,500着がリサイクルされています。

2014年度にはゼネコンとして初めて、環境生活文化機構から「平成27年度循環型社会形成推進功労者表彰」を受賞しました。ヘルメットもリサイクルしています。

 

(出典:循環経済パートナーシップ(J4CE) ホームページhttps://j4ce.env.go.jp/casestudy/077

鹿島建設 https://www.kajima.co.jp/sustainability/environment/plastic/index-j.htm

 

日清食品株式会社|環境配慮型パッケージ「バイオマスECOカップ」

日清食品グループは2020年4月に環境戦略「Earth Food Challenge 2030」を策定しています。これらの挑戦への取り組みの一つとして、資源循環に資するバイオマスプラスチックを使用した「バイオマスECOカップ」への転換を進めています。

 



カップヌードルの容器には、当初は「発泡PSカップ」を使用していましたが、2008年に再生資源である紙を使用した「ECOカップ」に切り替えて大幅なプラスチック量削減を実施しました。

そして、2019年12月から容器の一部に使用されるプラスチックを資源循環に資するバイオマスプラスチックに置き換えた「バイオマスECOカップ」への切替えを開始しています。

バイオマスプラスチックを導入する事により、従来の「ECOカップ」に比べてバイオマス度を81%に引き上げ、1カップ当たりの石化由来プラスチック使用量はほぼ半減し、ライフサイクルで排出されるCO2 量を約16%削減させる効果を実現させました。2021年度中に「カップヌードル」ブランドの全量が切り替えられる予定です。

(出典:循環経済パートナーシップ(J4CE) ホームページ https://j4ce.env.go.jp/casestudy/077

日清食品 https://www.nissin.com/jp/news/7874

 

サーキュラーエコノミーへの転換のため、私たちの意識も変えていこう

 

近年の猛暑や自然災害の多さや酷さから、循環型経済への転換がいかに急務であるかを感じていただけたのではないでしょうか。

「サーキュラーエコノミー」はまだ「未発達の概念」とされています。しかし、メリットを最大限活用し、修正を加えつつ、転換に向けて努力している国や企業があることも事実です。サーキュラーエコノミー先進国のオランダをはじめ、日本も真剣に努力している姿が見えます。J4CEの事例には、実に様々な企業の取り組みが紹介されています。

またESG投資が伸びている現状から、サーキュラーエコノミーの視点を持つ消費者が多くなってきていることも分かります。私たち一人ひとりも、サーキュラーエコノミーの視点を持って周囲を見ると、新たなモデルも発見できるかもしれません。 今一度、身近な環境・暮らしを見つめ直し、持続可能な世界を作っていきましょう。

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