フェアトレードの問題点と効果!特徴を理解して公平な貿易をサポートしよう

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フェアトレードの問題点と効果!特徴を理解して公平な貿易をサポートしよう昨今話題となっているフェアトレード。

「言葉は聞いたことあるけど、どんな効果や課題があるのかわからない。」という方も多いのではないでしょうか?

この記事では、フェアトレードの概要、問題点、効果、さらにはフェアトレード商品を扱うオススメブランドの紹介をしていきます。


目次
1.フェアトレードとは
2.フェアトレードの問題点
3.フェアトレードの4つの効果
4.フェアトレード商品を扱うオススメコスメブランド

フェアトレードとは




まずはフェアトレードの定義を確認しましょう。

フェアトレードとは、「公平で公正な取引」を意味します。

私たちが生活を送る上で、安い価格で品物を手にする機会が増えていますが、この価格がなぜ実現できるのか、考えたことはあるでしょうか。

実はこの安い価格を実現するために、途上国などでは正当な賃金が払われなかったり、大量生産のために大量の農薬を使いそれにより体調を崩す人がでたり、環境破壊につながるなどの問題が起きています。

そこで「彼らの生活水準を向上させながら、環境にも配慮した取引を行なっていこう」という考えから生まれたのがフェアトレードです。

そしてフェアトレードであると認められた製品は、フェアトレード製品として世界に出荷されます。
 

フェアトレードは厳しい審査基準をクリアしなければならない



フェアトレードであるためには、フェアトレード最低価格の保障や長期的な取引の促進などの経済的基準、民主的な運営などの安全な労働環境、さらには農薬・薬品の使用削減と適正使用など、厳しい基準をクリアする必要があります。

また、フェアトレードに関連して、労働者の最低賃金を保証する「リヴィングウェイジ」というものもあります。
 

リヴィングウェイジとは


リヴィングウェイジとは、労働者が最低限の生活を送るために必要な賃金を算出して決定されたものです。

具体的には医療保険などに入れる・子どもを学校に通わせられる・栄養のある食事を取れるといった項目が設定されていています。

国や地域で決められた「最低賃金」は、上記のような社会保障・教育・食生活は検討材料には入っておらず、より生活者に優しい基準がリヴィングウェイジと言えます。

つまり、途上国の労働者の生活を守るためには、購入者はフェアトレードと同時にリヴィングウェイジも意識する必要があるのです。
>>さらに詳しくフェアトレードを知りたい方は以下の記事をご参照ください。
フェアトレードとは?仕組みと商品を見極めるためのマークを知っておこう!

フェアトレードの問題点




いいことづくめに聞こえるフェアトレードですが、いくつかの問題点もあります。ここでは具体的な5つの問題点を確認しましょう。
 

問題点①他商品と比べて価格が高い


フェアトレードが認証された商品は、価格が高めになることが1つの目の問題点です。

その主な3つの理由は下記です。

ⅰ. 生産者に公平な報酬を与えるため
生産者の労働や生活の維持に見合った賃金を支払うことを第一目標とするため、価格が高くなる傾向があります。

ⅱ. 認証に手数料がかかるため
フェアトレードには主に「社会的基準」「経済的基準」「環境的基準」の3つの基準があり、基本的にこの基準を満たした商品が認証されます。

しかし認証にはさまざまなコストがかかります。

◆認証を得るための基本料金

開始時の基本料金

年間総売上高

100億円以上

1億円以上〜100億円未満

1億円未満

初回認証料

200,000円

150,000円

50,000円

ライセンス料

商品小売価格の1%

年間ライセンス認証料

50,000円

50,000円

30,000円


まず、年間の総売上高に応じて、「初回認証料」を支払う必要があります。

これは基本的に1産品分の料金で、取扱い産品が増えるたびに追加料金※1が必要になります。

また「ライセンス料」は3ヶ月ごとに支払う義務があり、年間で4回になります。基本的に商品の1%ですが、バナナ、お茶やコーヒーなどはキロ単位で4円〜70円です。

一方「年間ライセンス認証料」は、「ライセンス料」の年間の合計金額が「年間ライセンス認証料」に満たない場合のみその差額分を支払う仕組みになっています。

◆1商品1点ごとにかかる追加料金 商品1点ごとの追加料金

商品1点ごとの追加料金    

年間総売上高

100億円以上

1億円以上〜100億円未満

1億円未満

初回認証料

30,000円

20,000円

10,000円

ライセンス料

年間ライセンス認証料

10,000円

10,000円

5,000円


このように企業がフェアトレードに踏み出すには、ある程度の予算が必要と言えます。
 

ⅲ. 緊急時の補助金として備えるため
一定した農作物を収穫するには、天候が安定している必要があります。


台風や干ばつなど不安定な天候が続けば、農作物の収穫量も収入も減ってしまうからです。

また物価が下がってしまったときなどは、窮困に追い込まれます。

このような緊急時を乗り越えるため、フェアトレードの価格の一部に補助金が含まれており、必然的に価格が高くなります。
 

問題点②品質を安定させるのが難しい




フェアトレードでは、一部品質維持がしづらい商品があるという課題もあります。

その主な3つの理由を確認しましょう。

ⅰ. モチベーション維持に工夫が必要
フェアトレードにより生産者の生活が保証されると、生産者自身が良質な商品を生み出そうという向上心を保ちづらくなるケースがあります。

そのため原料選びから出荷までのプロセスにおいて改良が滞ってしまい、品質維持がしづらくなります。

しかし中には品質を重視し、消費者から高い満足度を得ているフェアトレード商品を取り扱っている企業もあります。

ⅱ. 技術を磨く環境作りにハードルがある
一定した品質を維持するには、その技術を習得する機会を与えることが大切です。

しかし発展途上国の中には、そのための資金が調達しづらく環境を整備するのが難しいケースもあります。

ⅲ. 衛生管理が維持しにくいため
発展途上国では公衆衛生や空気汚染などの対策が遅れており、不衛生な環境での栽培になる場合があります。

また収穫した産物を衛生的に保管する場所も確保しにくく、結果的に品質維持がしづらいといったこともあります。
 

問題点③企業のプロモーションで終わる


フェアトレードの商品を取り扱っている企業は、すべての商品をフェアトレード品として取り扱っている場合と、維持費の観点から一部の商品のみになってしまっている場合があります。

その他にも、企業のブランドイメージを向上させるためだけにフェアトレード商品を取り扱っている企業もあり、フェアトレード がなかなか広がらないといった現状が引き起こされます。
 

問題点④メディア報道の偏り




先述のように、フェアトレードの目的は、発展途上国の生産者の賃金を公平に支払うことです。

この仕組みがうまく浸透すれば、安定した賃金を得ることができるだけでなく、それに伴った消費活動の活発化により、ひいては国の経済力を高めることができます。

しかしメディアでは、このようなフェアトレードが目指す最終的なゴールまで踏みこまず、"公平な支払い"といった表面的な部分のみをアピールしがちで、「フェアトレード商品=発展途上国の労働者の公平な賃金のみをサポート」と誤解してしまうこともあります。

フェアトレードが、労働者個々のためだけでなく、発展途上国全体の発展にもつながる大きなプロジェクトということを、メディアが積極的に報じていくことで、フェアトレード商品に関心を向ける人がさらに増えていくことが期待できるでしょう。

このようにフェアトレードを広めていく際の課題は山積みですが、すでに実現していることもあります。

フェアトレードの4つの効果

フェアトレードを推進していくことで生まれる4つの効果を紹介します。
 

効果①生産者・労働者の生活の向上




多くの発展途上国では、労働に対して不均衡な賃金が支払われています。

フェアトレードにより公平な価格を提供することは、貧困や労働環境を改善しながら生活水準を高める効果があります。

またフェアトレードは一時的な募金と異なり継続的な利益につながるので、労働者の生活の安定が保証されます。
 

効果②児童労働・強制労働の減少


発展途上国の労働者の収入が安定することで、強制的に働かされる子どもの数が減る効果も期待できます。

貧困に追い込まれる発展途上国では子どもも立派な働き口であり、先進国の子どもと同程度の教育を受けることができない子どもが1億5,000万人以上いるとされています。
 

効果③子どもの教育を受ける時間の増加




上記の児童労働・強制労働が減少することで、子どもが教育を受けられる時間や機会が増え、読み書きなどの一般教養を学べる子どもが増えることが期待できます。

文字の読める子どもが増えることで
・安定した職業に就くことのできるチャンスが増える
・公共サービスを正しく受けることができる
・薬を正しく服用できる
・公衆衛生が改善される
など多くの効果が期待できます。

これらはSDGs目標1「貧困をなくそう」やSDGs目標2の「飢餓をゼロに」、SDGs目標4「質の高い教育をみんなに」、SDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」といった目標の実現にも好影響を与えます。
 
>>SDGsについて詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
 SDGsとは|概要や背景・日本や世界の取り組みまで

 

効果④質の高い商品ができる


フェアトレードで適切な賃金を得た労働者の中には、その資金を元手に勉学に励んだり研修を開催するなど積極的な能力開発に励む人もいます。

その結果、商品開発や品質向上といった流れを生み出し、より質の高い商品が生まれることもあります。

さらにそのことで生産物がより多くの人々に高く評価され、モチベーションがあがりさらなる好循環が生み出されるのです。

私たちがフェアトレード商品を積極的に購入していくことで、このような多くのメリットがもたらされるのです。

フェアトレード商品を扱うオススメコスメブランド

食料品や切花、衣服など数多くのフェアトレード商品がある中で、ここではフェアトレードのコスメを販売している2つのおすすめ企業をご紹介します。
 

トリロジー「ローズヒップオイル」



トリロジーはナチュラル素材製品を提供している、オーガニックコスメブランドで、動物愛護や環境保護、男女平等雇用運動など、社会的な活動にも携わっています。

◆オーガニックローズヒップの種子から抽出された「ローズヒップオイル」
数多くの商品の中で特におすすめなのが、「ローズヒップオイル」です。

これは潤いを維持しながら肌の皮脂バランスを整える高級美容オイルで、肌にハリを与える必須脂肪酸を高濃度に配合しています。

トリロジーは、この「ローズヒップオイル」の生産効率を高めるために、フェアトレードにより、生産地の一つであるレソトに圧搾機を導入しました。

いずれはローズヒップオイルが生み出す利益によって圧搾機を受け渡す、「インパクト投資」プロジェクトに努めています。

さらにフェアトレードを超えた自社の方針として、現地の労働者と公平な価格取引を実施しています。

>>トリロジーの詳細はこちらから
 

エティーク「シャンプーバー」




株式会社ピー・エス・インターナショナルが扱う固形シャンプーバーのエティークは、市場で販売されているビューティープロダクツが環境に与える問題に着目し、ニュージーランドで設立されました。

シャンプーバーに配合されているオーガニックのココナッツオイルは、サモアのサバイイ島に住む数家族が生産しているフェアトレード産物です。

サモアで活動する農産物供給業者WIBDIとコラボレーションし、ココナッツオイルを公平にトレードするだけでなく、生産技術や機器を支援しながら、生活向上を実現しています。

◆プラスティックボトルからの脱却
年間800億本廃棄されるシャンプーとコンディショナーのプラスティックボトルは、たったの9%しかリサイクルされていません。

そこで容器のない固形バー(髪や頭皮に必要な美容液成分と、必要最小限の洗浄成分を凝縮したシャンプー・コンディショナー)を作り、2019年までの7年間で600万本のプラスティックボトルの削減を実現しました。

さらに2025年までに5,000万本削減を目標にしています。

固形のシャンプーバーは、5種類の香りがラインナップされ、髪質に合わせて選択できます。

コンパクトで液漏れもなく、手軽に持ち運びできます。

◆パッケージそのものが環境に優しい
すべてのパッケージは生分解性(微生物によって分解される物質のこと)の紙が使われ、さらに植物からとれるベジタブルインクを使用するなど徹底した環境配慮を行っています。

>>エティークの詳細はこちらから

フェアトレードで生活向上をサポート

フェアトレードは発展途上国の労働者にとって、持続的な生活支援となる頼もしい活動です。

多くの人々がフェアトレードの目的をしっかり認識し行動することで、より良い未来が切り開けるでしょう。

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【SDGsの取り組みインタビュー】新宿区のゴミ拾いを続ける人材育成サークル「ワセカープ」【後編】
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