プラスチックのライフサイクルとその問題点

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プラスチックは環境に悪影響を与えていますが、私たちは海や浜辺のゴミのような、最終的な結果にしか目を向けていないことが多いのではないでしょうか。

プラスチックは環境に悪影響を与えていますが、私たちは海や浜辺のゴミのような、最終的な結果にしか目を向けていないことが多いのではないでしょうか。

プラスチック問題を解決するには、消費者が正しいものを購入し、ゴミを適切に処理・リサイクルする必要があります。

しかし、プラスチックの代わりとなるものを選ぶ機会や選択肢が少ないのが現状です。これは、製品のライフサイクルを全く考慮せずにプラスチックを販売している企業にも責任があります。

プラスチックの生産は、膨大な二酸化炭素を排出し、多くの石油とエネルギーを使って製造されています。製造工程では、平均してプラスチック1kgあたり約6kgもの二酸化炭素が発生しているのです。

1リットルペットボトルの水を製造するコストは、水道水の約2,000倍


プラスチックがどれだけ環境に負荷がかかっているか、身近なペットボトルを例に見ていきましょう。ペットボトルの水を製造するためには1リットルあたり560万ジュールから1,020万ジュールという膨大なエネルギーを使用します。

さらに、ペットボトルの水を作るには、実際に飲める量よりも多くの水が必要なのです。

国際ボトルウォーター協会の調査によると、1リットルのペットボトルの水を製造するために1.39リットルの水が消費されています。

これはパッケージや輸送の工程を考慮する前の値です。他の推計では、1リットルのペットボトルの水を作るのに、約3リットルの水が使われているともいわれています。

このようなエネルギーと水の浪費を考慮すると、ペットボトルの水コストは水道水の2,000倍にもなってしまいます。

そのため、発展途上国にペットボトルの水が必要だと言う前に、これらの事実を考えてみてください。

もちろん、危機的状況や他に選択肢がない場合、ペットボトルの水は一時的な対処法としては有効です。しかし、長期的に見れば、適切なインフラを整備し、清潔な飲料水を提供する方が、より安価で効率的なのです。

埋立地での問題と海に流れ込んだプラスチックのゆくえ


続いて、私達が消費したあとのペットボトルのゆくえを確認していきましょう。

残念ながら、何百万トンものペットボトルが埋立地に捨てられています。分解に1000年という長い時間がかかることもあります。

時間が経つにつれ、埋立地ではプラスチックに含まれる水溶性化合物を雨水が吸収し、埋立地の底に溜まっていきます。

この有害な液体は浸出液として私達の住む土地や川に流れ込み、生態系に干渉する可能性があります。

また、埋立地に捨てられなかったプラスチックは、海へ流れ込む場合もあります。何百キロも内陸に捨てられたペットボトルでさえ、川に入り、最終的に海にたどり着くことがあるのです。

残念ながら海に流れ込むプラスチックゴミのほとんどは、適切な廃棄物管理システムを持たない発展途上国のものです。


このように海に捨てられたプラスチックゴミのほとんどは、海上の「ガベージパッチ(ゴミベルト)」に押し流されます。

これは、海流によって世界中の何百万ものプラスチックゴミが集まっている場所です。海水を汚染し、海洋生物を苦しめる原因になっています。

海の中のプラスチックは生分解されず、マイクロプラスチックと呼ばれる小さな破片に分解され、完全になくなることはありません。

マイクロプラスチックは、洗顔料や歯磨き粉に含まれている「スクラブ剤」も該当します。

このように何気ない日用品に使用されているマイクロプラスチックは、魚やその他の海洋生物が間違って食べてしまうこともあります。

そのため、プラスチックを食べた魚が食卓に上がり、私達も知らず知らずのうちに口にしているかもしれないのです。

リサイクルと私たちにできること


プラスチックをリサイクルすれば環境負荷を少なくすることは出来ますが、リサイクルしても石油を溶かして再び新しいプラスチック製品が生み出されるという事実は変わりません。

それがまた適切に処理されなければ、埋め立て地や海の汚染や生態系や私達の身体への影響に繋がる恐れもあるのです。

プラスチックの生産は、企業にとっては安価で利益が得やすいものですが、私たちが本当に必要としているのは、効率的でサステナブルな生産方法と素材によって、プラスチックを他の素材に完全に置き換えることなのです。

そのためエティークでは、生分解性で堆肥化できるパッケージを使用し、プラスチックは使用していません。

昨今の状況を考えると、私たちエティークだけではなく、他の企業を巻き込んだ大規模な変革が必要だと感じます。

プラスチック製品をできるだけ避け、教育や情報提供を通じて、地域社会ができる限り環境に配慮するようにしましょう。政府も企業も、プラスチックフリーに向けた取り組みを積極的に行う必要があるのです。
 

参照

http://timeforchange.org/plastic-bags-and-plastic-...

https://phys.org/news/2009-03-energy-bottle.html

http://www.npr.org/sections/thesalt/2013/10/28/241...

https://thewaterproject.org/bottled-water/bottled_...

http://www.businessinsider.com.au/bottled-water-co...

http://leachate.co.uk/main/






 

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