昨今、日本にも定着しつつあるオーガニック。
天然由来成分や有機栽培の植物成分で作られるオーガニック洗剤は、デリケートなお肌を持つ方におすすめの洗剤です。
オーガニック洗剤には、さまざまな種類があり、どのオーガニック洗剤を選ぶべきか悩む方も多いのではないでしょうか?
この記事では、オーガニック洗剤の定義と使用する上でのメリット・デメリット、オーガニック洗剤を使い始めたい方におすすめのアイテムをご紹介します。
オーガニック洗剤とは
まずはオーガニック洗剤の定義を確認しましょう。
オーガニックは、「有機の」という意味を持つ言葉です。
つまりオーガニック洗剤とは、化学的な農薬や肥料を使用せず、有機栽培した植物などから抽出した成分を含んだ洗剤を指します。
さらにオーガニックは、含まれる成分だけでなく、製品を作る過程においても化学的な製法を取り入れないということが基本です。
オーガニック洗剤と通常洗剤との違い
ここではオーガニック洗剤と通常洗剤の違いを見ていきましょう。
洗剤には、「合成界面活性剤」と呼ばれる成分が配合されています。
この合成界面活性剤が持つ性質によって、通常混ざり合わないと言われる水と油を馴染ませて汚れを落としているのです。
通常洗剤は、この合成界面活性剤に化学的なものを使用していることが特徴の1つとして挙げられます。
特に石油を使った合成洗剤は、洗浄力が高いことから素早く汚れを落としてくれるため、通常洗剤によく使用されています。
それに対してオーガニック洗剤は自然由来の合成界面活性剤が使われています。
このように、化学的な成分の有無がオーガニック洗剤と通常洗剤の大きな違いです。
おおまかな概要がわかったところで、さらにオーガニック洗剤・通常洗剤の違いの理解を深めるために、それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
オーガニック洗剤のメリット・デメリット
ますは、オーガニック洗剤のメリットから確認していきましょう。オーガニック洗剤のメリット
オーガニック洗剤のメリットは、高い安全性です。
オーガニック洗剤は化学的な成分が配合されていないため、敏感肌の方やデリケートな赤ちゃんの肌に触れる衣類を天然成分で優しく洗ってくれます。
このオーガニック洗剤は、化学的な成分でアレルギーを起こしやすい方のお肌を守ることはもちろん、衣類へのダメージも軽減できます。
頻繁に洗う衣類などは、洗濯時にヨレやすくなってしまうこともありますが、オーガニック洗剤は、優しく洗い上げる洗剤なので、衣類へのダメージが少ないのです。
さらに、水にも溶けやすく、環境への負荷が少ない成分で作られており、水質汚染への影響も軽減できます。
この性質により洗剤の成分が衣類に残ることも少なく、アレルギーを起こしにくくなります。
オーガニック洗剤のデメリット
オーガニックの洗剤は、地球環境にもお肌にも優しい洗剤ですが、石油系の合成洗剤などのケミカルな成分を含む洗剤に比べると洗浄力が弱いデメリットもあります。しつこい汚れや全体的な黄ばみなどが取れづらいこともありますので、満足のいく洗浄力が望めないことがあるということも理解しておきましょう。
また、オーガニック洗剤は、製造過程においての手のかけ方や原材料の栽培に労力がかかるなど、手間や時間がかかるため、通常洗剤に比べて価格が高い傾向にあるのもデメリットの一つです。
通常洗剤のメリット
通常洗剤は、合成界面活性剤の性質を活かして素早く汚れを落としてくれます。
そのため1度の洗濯で済み、家事の効率が良くなります。
また、合成界面活性剤以外にも蛍光増白剤や漂白剤など、汚れを落とすだけでなく、白さをプラスする作用のある成分も含んでいます。
さらにはオーガニック洗剤に比べてコスト面においても良心的であり、スーパーやドラッグストアなど、どこでも簡単に手に入るアイテムです。
通常洗剤のデメリット
化学的な成分の力で素早く汚れを落とすことができる一方で、通常の洗剤は、アレルギーや皮膚疾患などを起こしてしまうということもあるようです。化学的な成分を含んだ合成界面活性剤は、洗剤だけでなく、シャンプーなどのヘアケア商品やスキンケアコスメなどにも入っています。
バリア機能が低い敏感肌の方は、化学的な成分によって反応を起こしてしまう可能性があります。
また化学的な合成界面活性剤だけでなく、蛍光増白剤や漂白剤など他の成分にも反応してしまうこともあるため、十分気をつける必要があります。
オーガニック洗剤を使ってみた感想
オーガニック洗剤と通常洗剤の違いを見てきましたが、オーガニック洗剤の使用感も気になりますよね。
そこで次では実際にオーガニック洗剤を利用している方の声を紹介します。
【ケース1】肌の悩みがきっかけでオーガニック洗剤に切り替え
もともとアトピーやアレルギーがひどく、ステロイド入りの塗り薬などを使用していましたが、なかなか肌の状態が安定しないため、悩んでいました。
仲の良い友人から、「洗剤が合わないんじゃない?」と言われたことをきっかけに洗剤について調べてみると、繊維に付いた化学的な洗浄成分や合成香料が肌に刺激を与えることがあるということがわかりましました。
それと同時に天然成分で作られたオーガニック洗剤の存在を知り、思い切って洗剤を変えてみることにしました。
オーガニックの洗剤は、洗浄力が低いということで、少し心配していましたが、問題なく汚れを落とすことができています。
またオーガニックの洗剤に変えたことによって、長年悩まされていたアレルギーやアトピーなども落ち着き、悩みを改善することができるようになりました。
肌に触れるものを変えるだけでこのような変化があるということに驚き、今後もオーガニックの洗剤を使用したいと思います。
【ケース2】妊娠を機にオーガニック洗剤に切り替え
妊娠を機に人工香料に対して身体が反応してしまい、洗剤をオーガニックのものに変えました。
主人の仕事のシャツなど汚れが落ちるのか気になりましたが、オーガニック洗剤でも汚れをしっかり落とすことができます。
また、洗い上がりに優しい香りがほのかに香る程度で、鼻につくような香りではないので、とても使いやすいです。
お肌にも優しいので、赤ちゃんが産まれてからも安心して使い続けることができます。
【ケース3】環境への配慮でオーガニック洗剤に切り替え
環境問題が気になり、生活で使うものを環境に優しいものに変えたいと思い、オーガニック洗剤を使用するようになりました。
生分解性分で作られているものであれば、環境負荷が少ないですし作る段階や、原料などもかなり配慮したものが多いので、安心して使用することができます。
また気になる汚れもしっかり落としてくれるので、洗浄力が低いと言われていますが問題なく洗濯できます。
このように、通常洗剤からオーガニック洗剤に変えることで、メリットを感じたという方が多くいいます。
現在、生活スタイルの改善や悩みを抱えている方は、オーガニック洗剤への切り替えを検討してみるのもいいかもしれませんね。
おすすめのオーガニック洗剤ブランド4選
オーガニック洗剤を使ってみたいものの、どれを使えばいいのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。そこでここからは、おすすめのオーガニック洗剤を紹介します。
おすすめのオーガニック洗剤①:ethique(エティーク)/Flash!
固形型洗剤であるethique(エティーク)の「Flash!」は、環境に優しい100%生分解性原料を使用した洗剤です。
ニュージーランド発のエコブランドであるこのエティークは、洗剤に限らずシャンプーやコンディショナーなどのヘアケア商品も展開しています。
全て固形型にすることでプラスチックの容器も使用せず、隅々まで地球環境のことを考慮した商品が揃います。
◆食器用洗剤の役割も
このFlash!は、洗濯用洗剤というだけではなく、食器の汚れを落とす食器用洗剤の役割もあります。
固形であるため、旅行やキャンプなどさまざまな場面で活用できるのも魅力です。
また、襟元のしつこい汚れもしっかり落とし、セイヨウハッカ油とラベンダーエッセンスオイルのすっきりとした優しい香りがほんのりと香ります。
洗濯機では使用できないので、ご注意ください。
>>ethique(エティーク)/Flash!の詳細はこちらから
おすすめのオーガニック洗剤②:sonett(ソネット)/ナチュラルウォッシュリキッドカラー(色柄物用洗剤)1.5L
7種のオーガニックハーブを配合して作られた液体洗剤、SONETT(ソネット)の「ナチュラルウォッシュリキッドカラー(色柄物用洗剤)1.5L」は、ドイツ発の洗剤ブランドです。
このソネットの洗剤は、色柄物向けの洗剤であり、色落ちしやすい衣類を優しく洗い上げることができます。
石油由来の界面活性剤はもちろんのこと、蛍光増白剤やリン酸塩などを一切含まないお肌に優しい洗剤です。
液体タイプなので、水に溶けやすいのもポイントです。
>>sonett(ソネット)/ナチュラルウォッシュリキッドカラー(色柄物用洗剤)1.5Lの詳細はこちらから
おすすめのオーガニック洗剤③:ecover(エコベール)/染み抜き剤
引用元:ecover
襟元や袖などのしつこい汚れをしっかり落としてくれるのが、ECOVER(エコベール)の「染み抜き剤」です。
オーガニックの洗剤は、しつこい油汚れなどが取れづらいというデメリットがありますが、それを改善してくれるのがこのアイテムです。
ビルト・イン・ブラシタイプのアイテムなので、汚れが気になる部分に直接塗布することができます。
天然由来の酵素のパワーを利用して、汚れを浮かし落としてくれ、子供の食べこぼしの汚れなどにも効果的です。
オーガニック洗剤を使うなら、一緒に併用したい優れものです。
>>ecover(エコベール)/染み抜き剤の詳細はこちら
おすすめのオーガニック洗剤④:eco store(エコストア)/ファブリックソフナー <シトラス>(柔軟剤)
引用元:eco store(エコストア)
オーガニック洗剤と併せて、柔軟剤もオーガニックなものに切り替えてみてはいかがでしょうか。
eco store(エコストア)の「ファブリックソフナー <シトラス>(柔軟剤) 」は、植物やミネラルベースの原料に天然のエッセンシャルオイルを配合したノンシリコンの柔軟剤です。
背中のニキビや湿疹などに悩む方にもおすすめします。
また、香りが残らないタイプの柔軟剤です。
>>eco store(エコストア)/ファブリックソフナー <シトラス>(柔軟剤)の詳細はこちら
上級編!「ソープナッツ」を使ったオーガニック洗剤の作り方
ソープナッツとは、ムクロジ(無患子)という落葉高木の実で、その果皮にはサポニンと言われる天然の界面活性剤が含まれています。
このムクロジの果皮を利用して、洗濯する方法が今注目を集めています。
ムクロジの実には、殺菌・抗炎症作用があると言われており、洗濯用洗剤だけでなく、食器やボディーソープ、シャンプーなどにも使用されています。
このソープナッツを使用して洗濯する際は、他の洗剤などを使用せずに、ソープナッツのみで洗うことができます。
ソープナッツバッグの作り方
ソープナッツを洗濯洗剤として使用する場合には、コットンなどのウォッシュバッグにナッツを5~10個入れるだけで簡単に使用することができます。
洗いたい衣類を洗濯機に入れ、そこにソープナッツ入りウォッシュバッグを入れるのみです。
洗剤のように泡立ちはないものの、ソープナッツの成分が汚れをきれいに落としてくれます。
柔軟剤を入れる必要がないほどふんわりとした洗い上がりになるとの声も聞かれます。
また、ソープナッツの殺菌作用を利用して洗濯機の掃除も行え、ソープナッツ入りウォッシュバッグをそのまま入れて回すだけです。
ライフスタイルに合わせたオーガニック洗剤を取り入れてみよう!
オーガニック洗剤は、お肌にも地球環境にも優しいエコな洗剤です。
メリット・デメリットそれぞれをチェックし、オーガニック洗剤を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
最近は、環境への意識も高まりつつあるため、天然由来成分を使ったオーガニック洗剤はギフトにもぴったり。
ソープナッツを使えば自宅で簡単に手作りできるため、すでにオーガニック洗剤を愛用しているという方は、自作のせっけん作りに挑戦してみるのも良いかもしれませんね。
◆おすすめのオーガニックブランド4選
>>ethique(エティーク)/Flash!
>>sonett(ソネット)/ナチュラルウォッシュリキッドカラー(色柄物用洗剤)
>>ecover(エコベール)/染み抜き剤
>>eco store(エコストア)/ファブリックソフナー <シトラス>(柔軟剤)