家庭内でできるSDGs!|長期休暇中に親子で一緒に考えよう その2

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この記事では、目標6〜12に関して、家族で話しあえるヒントをお届けします。

目標1〜5に関する記事はこちらから

目標6「安全な水とトイレを世界中に」

目標6「安全な水とトイレを世界中に」は、世界中のすべての人が安全な水とトイレを使用できるようにし、さらには水質や水辺に住む生態系、水害など水に関するさまざまな課題を克服していこう、とうのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆水・トイレのない生活を考えてみる

サハラ以南のアフリカや南アジアに住む多くの人々の自宅には水道やトイレがなく、近くの川や湖に水を汲みに行く生活を送っています。

汲んだ水は決して衛生的とはいえないものの、生きていくために使わざるを得ない状況です。

この衛生的ではない水により命を落とすケースも少なくなく、常に死と隣り合わせの生活が続いています。

 

水道をひねれば水が出てくる、どこに行ってもきれいなトイレを使うことのできる日本では想像がつきにくいですが、世界の現状をしっかりと理解することで、水を大切に使う意識を持つことや、日々の生活が当たり前ではないといった気づきを持つことにつながります。

また、これがきっかけで人に役立つモノを開発するような仕事がしたいと考える子どももいることでしょう。視野や可能性を広げることも期待できるのではないでしょうか。

 

【国内】会話のヒント

◆生態系について調べる

目標6「安全な水とトイレを世界中に」では、山地、森林、湿地、河川などの水に関連するすべての生態系の保護も掲げています。

 

ここで考えられる問題は、工業廃水などによる水質汚染や過剰な土地開拓が原因による生態系の破壊です。

 

これにより水辺に住む生物が住処を追われ、個体数自体が減少してしまうと生態系全体に影響を及ぼします。

 

そのため生態系の保護を考えていく必要がありますが、少々ハードルが高いため、家庭ではまず現状を知るところから始めてみてはいかがでしょうか。

 

例えば、

・どのような生物が水辺に住んでいるのか、

・今と昔を比べて生物の数に変化があるのか

・森林の役割

などを一緒に調べることで、子どもも興味が湧いてくるかもしれません。

 

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目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」

目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」は、すべての人が電気を使えるようにし、さらにはそのエネルギー源を持続可能なものに切り替えていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆短時間だけ電気のない生活を体験してみる

ここまで見てきた目標と同様に、途上国の特にサハラ以南のアフリカと南アジアでは電気が使えない地域があります。(2018年時点で約8億6,000万人の人々が電気を使えずに生活しています。)

これらの地域では、電気の代わりに伐採した木材を燃やして利用していますが、森林が持つ再生力を超えて伐採しています。そのため、森林減少にもつながっていると言われており、早急に電気の普及が求められています。

 

とはいえ、電気を普及させるために個人がすぐに取り組めることは少ないため、問題意識を持ちにくい側面があります。

そこで家族で話し合うための1つの例として、電気が使えない生活を体験してみてはいかがでしょうか。

1時間〜2時間と時間を設定して生活してみると、いかに電気が大切で便利なものなのかを実感することができると思います。

 

ここから派生して電気はどのように作られているのか、途上国に電力を普及させるために行われている取り組みなどを一緒に調べると、より具体的に問題意識を持つことができるでしょう。

 

【国内】会話のヒント

◆再生可能エネルギーを調べる

目標7「エネルギーをみんなに」は電気以外にも、再生可能エネルギーの普及にも言及しています。

 

再生可能エネルギーとは、太陽や風、地熱などの自然界にあるエネルギーです。

これらは、枯渇しない・どこにでもある・CO2を増加させないという特徴があります。

ソーラーパネルを設置する家庭も増えたことで、なんとなくイメージしやすいのではないでしょうか。

再生可能エネルギーのなかでも近年注目を集めているのがバイオマスエネルギーです。

バイオマスエネルギーとは、使い続けるといずれなくなってしまう化石資源以外の生命体を資源として活用するものを指します。

例えば、木材加工時に出る残材や食品廃棄物を利用してエネルギーに変換するものが挙げられます。

家族でバイオマスエネルギーの種類を調べたり、バイオマスエネルギーのメリット・デメリットを知ることで、環境に優しいエネルギーとはどのようなものなのかを考えるきっかけにもなるでしょう。

 

調べる際には、経済産業省資源エネルギー庁のHPにあるスペシャルコンテンツにわかりやすい記事が豊富に掲載されているので参考にしてみてください。

 

目標8「働きがいも 経済成長も」

目標8「働きがいも 経済成長も」は、働きがいと経済成長を同時に成り立つ仕組みを考え、誰もが人間らしい生活を送れるようにしていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆世界の賃金格差について考える

目標8「働きがいも 経済成長も」を考えるにあたり、まずは貧しい生活を送っている国々の人々がどの程度の賃金で働いているのかを知ることが大切です。

これも身近な例を挙げながら話すことでより深く理解が進むため、ここではファストファッションについての事例をピックアップしました。

 

安価で手に入るファストファッションですが、その背景には安い賃金で服を作り続ける人々がいることで成り立っています。

貧困に陥っている南アジアの国の1つであるバングラディシュでは時給約13円という低賃金で雇われているケースもあり、加えて劣悪な環境で働かされている現実があるようです。

過去には働いているビルが崩壊する事故(ラナ・プラザ崩落事故)も発生しています。

 

もちろんこれは衣服に限ったことではありません。私たちが使用しているモノが生産される過程を知ることで、長く使える商品を選択するようにしよう、モノの生産から廃棄までのストーリーを考えてみよう、などの意識を育むことができるのではないでしょうか。

 

【国内】会話のヒント

◆サーキュラーエコノミー について調べる

経済を発展させる上で忘れてはならないのは環境への配慮です。これまでの大量生産、大量消費のような経済形態は、同時にCO2を多く排出する結果となり、地球温暖化のきっかけとなりました。

そこでこの形態を改め、地球と共存しながら経済発展を行うサーキュラーエコノミーという考え方が近年流行をみせています。

サーキュラーエコノミーとは、これまでの生産→消費→廃棄という直線的なリニアエコノミーと異なり、モノを再利用し循環させていくことで廃棄物を出さない方法のことです。モノが円を描くように流れていくイメージで、身近な例としては、カーシェアリングやフリマアプリなどがあります。

 

このような経済形態の変化やそれに伴った企業の取り組みを家族で調べることで、経済に対する興味関心の芽を植えることができるかもしれません。

 

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目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」

目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」は、イノベーションを駆使して産業を発展させると同時に、その手段となるインターネットの整備も同時に進めていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆インターネットが使えない地域やそれによる弊害を調べる

2000年以降、インターネットは急速に普及しましたが、世界にはいまだに設備が整っていない国もあります。その国の多くが、貧困に陥っているサハラ以南のアフリカや南アジアです。

サハラ以南のアフリカや南アジアは、経済発展のために最もイノベーションを必要している地域であるにもかかわらず、インターネットが普及していないことで新しい技術を取り入れることができないケースもあるのです。

 

例えば農業でICT技術を駆使し、効率的に収穫できるシステムを開発したとしても、インターネット回線がないことでそれを取り入れられず、そのインフラ整備にも多額の費用が発生するとなると、事業が頓挫してしまいます。

 

貧困の解決というと、水や医療、教育をイメージするかもしれませんが、インターネットの普及も重要なのだと分かります。日本では当たり前のように利用できるインターネットですが、それを使えない環境ではどのような生活になるのか、是非家族で話し合ってみてください。

 

【国内】会話のヒント

◆イノベーションを駆使した事例を調べる

イノベーションを駆使し成功した事例を調べてみるのも一つの手です。

 

例えば近年、世界的に注目を集めている「Maas(マース)」と呼ばれる新たな交通インフラがあります。

 

国土交通省によると、Maas(マース)は以下のように定義されています。

 

“MaaS(マース)…“Mobility as a Service”の略。出発地から目的地までの移動ニーズに対して最適な移動手段をシームレスに一つのアプリで提供するなど、移動を単なる手段としてではなく、利用者にとっての一元的なサービスとして捉える概念”

【引用元】国土交通省「都市と地方の新たなモビリティサービス懇談会」

 

このMaas(マース)の身近な例として、「乗り換え案内アプリ」が挙げられます。複雑に入り組んだ交通網の中から最適なルートを検索し利用者に提示してくれる便利なアプリです。

 

これをさらに発展させて、鉄道会社・バス会社・レンタカー、サイクルなどをアプリ上で一括で決済できるようにするなどのサービスが展開され始めているのです。

この技術は特に中山間部の過疎地域へ活用することで、高齢者が効率的に移動できるようになるなどの効果が期待されます。

 

ここではMaas(マース)をピックアップしましたが、他にもさまざまな事例があるため、「交通」「買い物」「健康」などまずは興味のあるテーマを決めて調べてみてはいかがでしょうか。

 

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目標10「人や国の不平等をなくそう」

目標10「人や国の不平等をなくそう」は、子ども、女性、民族などに対するあらゆる差別をなくし、すべての人が平等に生活を送れるようにしていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆さまざまな不平等を調べる

目標10「人や国の不平等をなくそう」を身近な問題として捉えるために、世界で起きているさまざまな不平等を家族で調べることも効果的です。

例えばイメージしやすい不平等の1つに富裕層とそれ以外の層との経済格差があります。

 

貧困と不正の根絶を目指す団体「オックスファム」の報告書によると、2019年時点で世界で10億ドル(日本円にして約1,000億円)以上の資産を持つ富裕層2,100人の資産の合計は、世界の人口のおよそ6割にあたる46億人の資産の合計を上回っているとのことです。

 

このように具体的な数字を見ながら不平等の現状を知ることで、世界でどのような問題が起きているのかをイメージできるでしょう。さまざまな角度から一緒に調べてみてはいかがでしょうか。

 

【国内】会話のヒント

◆無償労働について知る

日本における不平等に関する課題のなかで最も優先すべきものの1つに性差があります。

2020年にとりまとめられた男女間の不均衡を示すジェンダー・ギャップ指数ランキングによると、日本は149ヶ国中110位でした。

 

とりわけ女性の社会進出については数値が低くなっており、その要因として無償労働(アンペインドワーク)のほとんどを女性が担っていることが挙げられるのです。

※無償労働(アンペインドワーク)とは、家事労働・育児・介護など無償で行なっている労働のことを指します。

 

この事実は、オックスファムが発表しているデータで確認することができ、女性は先進国でも途上国でも男性より長時間働いている(給与が発生する有償労働+無償労働の合計)という集計が出ています。

 

これは、無償労働は女性の仕事という考え方が根強く残っていることが原因でしょう。普段からこの事実を取り上げることで、子どもはもちろん、両親が持つ性別への価値観を変えられることも期待できます。

 

価値観を変えることは簡単なことではありませんが、普段の生活から意識しておかなければ課題の解決は困難でしょう。

 

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目標11「住み続けられるまちづくりを」

目標11「住み続けられるまちづくりを」は、持続可能な形でのインフラ整備を進め、災害などにも強いまちづくりを進めていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆世界の現状を知る

住み続けられるまちづくりを進めるためにこの目標では、

・都市、住居の改善

・災害への対応

・環境への配慮

の3つの観点から課題の解決を目指しており、さまざまな切り口から家族で話し合うことができそうです。

 

【例】

都市・住居の改善

→世界のスラム下で生活する人々がどれだけいるのかを調べる

→世界の交通状況を調べる

災害への対応

→自然災害の発生状況を調べる

→災害が発生したらどのような対応をとるのかを話し合う

環境

→環境と生活の共存を目指すためには何が必要か考える。例えば車ではなく電車やバスの公共交通機関を利用する人が増えれば二酸化炭素の排出を抑制できるなど。

 

【国内】会話のヒント

◆さまざまな自治体の取り組みを調べる

この目標11「住み続けられるまちづくりを」は、日本の地方自治体が抱える課題と相性が良いため、さまざまな取り組みが展開されています。

そのなかでも特に先導的な取り組みを見せる自治体を、国はSDGs未来都市として指定しており、発展が期待されているのです。

 

そこでまずはSDGs未来都市の取り組みを家族で調べてみてはいかがでしょうか。

わたしたちの生活に密着した部分での取り組みも多くあり、視点が広がるかもしれません。

例えば宇都宮市であれば、次世代の輸送システムとして期待されているLRT(最新技術が搭載された路面電車のようなもの)を中心にまちづくりを進めており、高齢者の移動手段の解決、環境への配慮など複合的なアプローチで課題に取り組んでいます。

 

国のHPからSDGs未来都市一覧や取り組み内容が確認できるのでぜひ目を通してみてください。

 

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目標12「つくる責任 つかう責任」

目標12「つくる責任 つかう責任」は、モノづくりを生産から消費、廃棄までのすべての段階で持続可能な形態へ転換していこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆フットプリントを調べる

フットプリントとは、モノが作られる過程(製造から廃棄まで)でどれだけ環境に負担をかけたのかを計算して出された指標です。

例えば、

・エコロジカル・フットプリント

・カーボンフットプリント

・ウォーターフットプリント

・大気汚染物質フットプリント

・マテリアルフットプリント

・土地利用フットプリント

・生物多様性フットプリント

などが挙げられますが、これらのフットプリントを調べることで、わたしたちの生活がどれだけ環境に負担をかけているのかを意識することができます。

 

さまざまなフットプリントのなかでもSDGsを調べているとよく出てくるのがエコロジカル・フットプリントです。まずはこちらから話すことをおすすめします。

 

【国内】会話のヒント

◆エシカル消費を心がける

普段の買い物からエシカル消費を意識することは、SDGsに取り組む上でも重要なアクションになります。

エシカル消費のエシカルは、直訳すると「倫理的な」という意味です。SDGsでは度々出てくるワードですが、要は人権や地球環境に配慮した倫理的な消費を行いましょう、といった意味合いです。

 

近年ではエコに気を配った商品も増えてきましたが、そこから1歩進んでフェアトレード製品やオーガニック製品を選択することもエシカル消費です。

フェアトレードを簡単に説明すると、正規の取引体系で製造された商品のことです。児童労働をさせていない、人間らしい生活を送れないほどの低賃金で労働させていないなど厳しい項目をクリアした商品であり、わたしたちが購入することで彼らの生活を支援できるのです。

 

エシカル消費を意識するためにもさまざまなラベルが商品に貼られているのでぜひチェックしてみてください。

 

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