家庭内でできるSDGs!|長期休暇中に親子で一緒に考えよう その3

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この記事では、目標13〜17に関して、家族で話しあえるヒントをお届けします。

目標13「気候変動に具体的な対策を」

目標13「気候変動に具体的な対策を」は、地球上で起きている気候変動を解決すべく、温室効果ガスの削減などさまざまな対策を考えていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆世界で起きている気候変動を調べる

近年、ニュースや新聞で地球温暖化に関する報道が頻繁にされており、地球によくないことが起きているんだなという認識を持っている方は多いと思います。

しかし実際にどのような変化が起きているのか、どの程度影響があるのかをどこまで具体的に知っているでしょうか。

 

例えば、

・現在の状況が続けば2100年には最大で4.8℃も上昇してしまう

・温暖化の影響で海面水位が上昇して水没してしまう危険がある国もある

・異常気象が頻発している

など、少し調べると多くの悪影響を知ることができます。気候変動の影響を家族で話すことで、環境を保護するための具体的な行動について考えるきっかけになるかもしれません。

 

【国内】会話のヒント

◆日本がどのような気候変動への対策を行なっているのかを調べる

最近では、気候変動への対策として脱炭素社会を目指す動きが日本でも活発になってきました。日本の2018年度の二酸化炭素の排出量は12億4000万トンで、これを2050年までにゼロにすることを目標に、電気自動車への切り替えを推進するなど様々な施策が行われています。

 

2050年までに二酸化炭素の排出量をゼロにするために、他に有効な方法はないのかなどを家族で考えることで、環境への興味関心が育つかもしれません。

 

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目標14「海の豊かさを守ろう」

目標14「海の豊かさを守ろう」は、水質や生物など、海に関するすべての課題を解決するとともに、プラスチックが引き起こす汚染や生態系への影響も考慮し、対策を講じていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆海洋酸性化の影響を調べる

海への影響で懸念されているものの1つに海洋酸性化が挙げられます。

海洋酸性化とは、大気中に放出された二酸化炭素を海洋が吸収して酸性化してしまうことです。

 

海洋酸性化が進むと、海水中の化学性質が変化してしまい、海洋の二酸化炭素を吸収する力が低下。その結果、吸収しきれず大気中に残った二酸化炭素の割合が増えて、温暖化が加速すると考えられています。

 

また、海洋酸性化により貝類やサンゴが骨格や貝殻を作れなくなってしまうことによる、生態系への影響が懸念されているのです。

 

この海洋酸性化は、産業革命の開始から現在までに、26%上昇しており、いかに対策が必要であるかわかります。

 

海の豊かさを守ろうと考えた時、真っ先にゴミ問題や海洋汚染が思い浮かぶ方が多いかもしれませんが、海洋酸性化のように目に見えない影響も刻一刻と進行しています。少し踏み込んで家族で話すことで海への問題意識をより強く持てるのではないでしょうか。

 

【国内】会話のヒント

◆プラスチックゴミについて考える

海に漂うプラスチックゴミは世界共通の課題ではあり、日本でもコンビニやスーパーのレジ袋が有料になったり、2021年にはプラスチックスプーンなども有料化する動きがあり、関心の高い内容です。

そこでなぜこのプラスチックゴミがこれほどまで話題になっているのかを家族で考えてみてはいかがでしょうか。

 

問題視される理由の1つに魚が食べてしまうことが挙げられます。

海に流れ出たプラスチックゴミは、紫外線などにより粉々に砕け、魚が体内に取り込んでしまうのです。

その魚が水揚げされ市場に出回れば、わたしたちの体内にもプラスチックゴミを取り込む結果となります。現状では体への影響があるのかについての研究結果は出ていません。しかし、プラスチックは食べることを想定して作られているものではないため、なんらかの影響がある可能性もあることを認識しておきましょう。

 

このように、プラスチックゴミは生態系へ悪影響を及ぼすと同時に、まわりまわって私たちの生活へも弊害をもたらす結果となるのです。

プラスチックゴミに関わらず、普段から環境への話題を家族で話すことで、自然と共存する心を育むことができるでしょう。

 

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目標15「陸の豊かさも守ろう」

目標15「陸の豊かさも守ろう」は、先ほどの目標14に掲げられていた、海を守ることと同時に、森林減少や生物多様性の保護など、陸上におけるすべての課題も同時に解決していこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆違法伐採の現状を知る

目標15「陸の豊かさも守ろう」では、森林減少や土地の砂漠化を防ぐことが掲げられています。

この原因の1つに違法に森林を伐採して出荷していることが挙げられるのです。

違法伐採とはその名の通り、それぞれの国の法律に反して木を切ることです。切られた木のほとんどは商業用の丸太や木材製品となって外国に輸出されています。

 

2015年6月に開催されたエルマウ・サミットでの報告によると、世界で生産される木材の15〜30%が違法伐採によるものです。

 

本来、木材は伐採した後の植林や森林区域の管理費用が含まれた価格で販売されます。しかし違法伐採された木材にはこれらの費用が含まれず、安価で流通してしまうのです。

違法伐採の木材を輸入した国では、国内で生産された正規の木材が価格競争に負けて売れなくなってしまい、林業の雇用の減少や適切な森林管理が不可能になってしまいます。

 

わたしたち消費者にとって木材が安価であることは喜ばしいことではありますが、この価格は違法な取引によって生み出されている可能性があることを理解しておく必要があるのです。

 

この問題から派生して、違法伐採された後の森林が管理されないことで土地が劣化してしまうことなども話し合うことで、陸の豊かさを守るための総合的な意識を持つことができるでしょう。

 

【国内】会話のヒント

◆絶滅危惧種を調べる

近年、環境破壊や生物の乱獲などが原因で生態系に変化が起きており、絶滅の恐れがある生物も増加しています。

日本も例外ではなく、イリオモテヤマネコやコウノトリなどが絶滅の恐れがある動物に指定されているのです。

これらの絶滅危惧種を家族で一緒に調べることで、わたしたちの生活が便利になったことで動植物に影響が出ていることを理解できるようになるのではないでしょうか。

絶滅の恐れがある動物は環境省のHPにて確認できます。なぜその動物が絶滅の恐れがあるのかなども合わせて調べると効果的です。

 

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目標16「平和と公正をすべての人に」

目標16「平和と公正をすべての人に」は、紛争や犯罪、汚職を撲滅し、平和と公正な世界に変えていこう、というのが概要です。

 

【国外】会話のヒント

◆世界で起きている紛争を調べる

平和を考える上で大切なポイントとなるのが紛争への理解です。

日本では身近で紛争が起こることがないため、子どもは平和のイメージを持ちにくいかもしれません。

紛争は人の命を奪うだけでなく、その地域の人々に苦しい生活を強いることになります。

国連UNHCR協会によると、2018年時点で避難を余儀なくされた人の数は約7,080万人にのぼりました。この数は、過去最多人数を記録した2017年よりも230万人増加しているのです。

 

このような現実と向き合うためにも、今世界で起きている紛争やその地域で暮らす人々の生活を調べてみてはいかがでしょうか。

 

【国内】会話のヒント

◆犯罪に合わないよう話し合う

目標16「平和と公正をすべての人に」では、犯罪を根絶することも掲げられています。

なりすまし詐欺などの特殊詐欺を未然に防ぐために祖父母とコミュニケーションをとったり、犯罪の被害に合わないために普段からどのような行動をとればいいのかなどを話し合うことがこの目標の達成につながるのです。

 

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目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」は、1〜16の目標を達成させるために、さまざまな機関が連携をとり、解決を目指していこう、というのが概要です。

 

会話のヒント

◆協力して課題解決する方法を考える

目標17「パートナーシップで目標を実現しよう」はここまで見てきたさまざまな課題を協力しあって解決することが掲げられています。

国を超えた協力、官民連携が主ですが、家族で力を合わせて課題を解決することでこの目標についての具体的なイメージを持てるかもしれません。

例えば家族でゴミを減らすために、親の資金提供のもとでコンポストを作成し、その管理を子どもが行うのも1つの方法です。

これは、先進国が途上国に対して資金・技術援助を行い、現地の人たちが行動に移すという取り組みを擬似的に体験でき、パートナーシップとは何を指すのかの理解につながります。

 

他にも力を合わせて問題を解決する方法はあるので、子どもが興味を持ったSDGsの課題をピックアップして取り組んで見てはいかがでしょうか。

 

家でできるSDGs

ここまで各目標を家族で話し合うためのヒントを見てきましたが、最後にSDGsの達成に向けて家庭でできる行動例を紹介します。

 

寄付をする

貧困の解決に向けて、個人ができることはそれほど多くありません。そのため寄付団体を利用してみてはいかがでしょうか。

 

世の中には寄付団体がたくさんありますが各団体のホームページにいくと、寄付金の使用用途が記載されているケースがほとんどです。

興味のある課題(例えば教育分野、医療分野、水分野など)を詳しく調べて、寄付団体を選んでみてはいかがでしょうか。

 

そしてもし自分の考えと違うかもしれない、別の分野に興味が出てきたとなれば、都度寄付団体を切り替えることが可能です。

 

水道局や電力会社を見学する

実際にどのようにして水が家庭に行き渡るのか、電気はどのように作られているのかを知るには、水道局や電力会社を実際に見学してみるのが一番です。

コロナ禍をきっかけに、オンライン上でバーチャル見学を実施する企業も増えてきました。近場に見学できる施設がない方もぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

 

ゴミを分別して捨てる

子どもにゴミを細かく分別させてみるのも環境へ意識を持つきっかけになります。

何気なく捨てているゴミを分別せずにおくと、環境にどのような負担があるのかなどを調べたあとに行うとより効果的です。

 

リサイクル

モノを捨てずにリサイクルすることもSDGs達成に効果的です。

これは購入時から意識できるもので、長く使えるものや役割を終えた時に別の用途がないか考える力も身につくでしょう。

 

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家族でSDGsを話し合って考え方を広げよう

この記事ではSDGsの大まかな概要、各目標の話し合うためのヒント、家庭でできることなどを見てきました。

 

SDGsというとなんとなく難しそう、という先入観がある方も多いと思いますが、実際に内容を見てみるとわたしたちの生活にも関係したことがたくさん掲げられています。

これをきっかけにSDGsへの理解を深め、子どもの考え方を育むとともに家族みんなで行動を起こしてみてはいかがでしょうか。


 

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