エティークの歩み

2012年、ブリアンがクライストチャーチの自宅のキッチンで調合を始めたのが始まりでした。当時、プラスチックフリーは、今ほど関心を持たれていなかったこともあり、固形のビューティーバーは近所のスーパーやアマゾンでも購入できませんでした。

世界中のバスルームにバーを浸透させ、化粧品業界に革命を起こす

「私は、化粧品業界から生み出される恐ろしいほどの廃棄物、特にバスルーム用品から生み出されるプラスチックや廃棄物の量に対する不満から、Ethiqueを立ち上げました。
バスルームは水で溢れているのにも関わらず、液体タイプのコンディショナーの95%が水でできていることを知った時、あぜんとしました。
環境と科学に強く関心があったため、化粧品化学を学び(当時、大学で理学士号を取得中)、固形シャンプーづくりを始めました。
固形シャンプーにすることで、水だけでなく、プラスチックの問題も解決できると思ったのです」。

写真:すぐに手狭になったセカンドキッチンでのブリアン。

すぐに手狭になったセカンドキッチンでのブリアン
セントクレメンツの固形シャンプーバー

「以前は、母のジャネット(現在も研究開発チームの一員として私のそばで働いています)の助けを借りて、1kgの小ロットのシャンプーを作り、自分で作ったウェブサイト(今見ると恥ずかしいですが)でネット販売していました。
それ以来、私たちは着実に成長し、世界中のお風呂場に固形バーをお届けしてきました」。

写真:Sorbet(エティークの原型)、セントクレメンツの固形シャンプーバー。水溶性のインクで家庭用印刷でつくったパッケージに包んでいます

エティークは、お金のない大学生だった私自身のキッチンで、ほとんどお金を使わずに始めました。始めた当初は、エティークでどのように資金調達をするかについて深く考えてはいませんでした。単にすべての売上げを、原料やパッケージ、そしてマーケティングに投資していました。しかし、きちんとしたビジネスを始めるには、より多くの資金が必要でした。

そこで、大学のコンペに応募し、ビジネスメンターとペアを組んでビジネスプランを作りました。そのビジネスメンターは、コンペの最後に実際に出資を申し出てくれて、今では私のビジネスパートナーの一人です。しかし、ブランドをこのような姿にするためには、もっと資金が必要だったんです」

SorbetとEthiqueのパッケージ

2015年:PledgeMeによる資金調達

そこで、ブリアンはPledgeMe※を使ったエクイティ型のクラウドファンディングに目をつけました。米国では最もポピュラーですが、当時、ニュージーランドではまだ目新しい方法でした。ブリアンとエティークチームは、エティークの成長に必要な投資家を集めるために、会社の株式を提供しました。

エクイティ型のクラウドファンディングは2つ魅力的な点がありました。 1つは、企業に投資する余裕のない人たちに、自分が信じるブランドを支援する機会を与え、うまくいけばお金を稼ぐことができること。 もう1つは、うまくいけば小さなブランドの知名度を上げるのに最適な方法であることです。(「すべてのバスルームに固形バーを」という目標を掲げている会社にとって、これは大きな魅力でした)。

クラウドファンディングは、すべてのビジネスに適しているわけではありません。人々が興奮し、応援したくなるような強いブランドを持っている必要があります。2015年、私たちはPledgemeで初めて株式クラウドファンディングによる資金調達を行い、わずか10日弱でニュージーランド国内の152人から20万ドルを集めました。

公の場に出て、人々に自分の夢を応援してもらうというのはとてもストレスのかかることですが、「○○さんが3万ドルを出資しました」というようなメールが届いた時は、最高に心躍る瞬間でもあります。そのメールに勝るものは他にはないと言い切れるでしょう。

※プロジェクトとエクイティクラウドファンディングを提供するニュージーランドのウェリントンを拠点とするクラウドファンディングプラットフォーム

「Sorbet(ソルベ)」から「Ethique(エティーク)」へ

クラウドファンディングで資金を調達し、海外市場への参入を検討し始めた頃、商標の問題が浮上しました。 ブリアンが会社を設立した当初の「Sorbet(ソルベ)」は国際市場に進出する際には使用できないことがわかりました。

そこで、ブレインストーミングが始まり、正式にEthique(エティーク)となりました。

SorbetからEthiqueへのロゴの変化

2016年:エティークのメディア露出と海外進出

この頃、エティークはブリアンのキッチンから、小さく、窮屈で、暗くはありますが、別の場所へと移動し、そこがラボ、倉庫、オフィスとなりました。ブリアンの母親ジャネットを含む4人のスタッフで、1日に100本程度のバーを作っていました。ロマンチックな話ではないかもしれませんが、エティークの成長にとって重要なステップであり、私たちの目標を信じてくれた新しい投資家のおかげで達成することができたのです。

フォーブスに掲載された記事

「ハワイでカンファレンスに参加したとき、フォーブスの記者に会ったんです。ビジネスにおいて女性であることがどのようなものであるかについて、ちょっとしたインタビューを受けました。これは、世界中に火をつけることになると思い、とても興奮しました。フォーブスはとてつもなく有名なメディアなので、誰もがこの記事を読み、世界中の小売業者が私たちの製品を仕入れ、大量の注文を受け、エティークを成功に導いてくれると思いました。

ところが、初日に読んだのはわずか4人。がっかりしました。

しかし、その2週間後、ニュージーランドに戻ったとき、ハフィントンポストの記者からメールが届きました。「フォーブスであなたの記事を見てとても気に入ったので、ウェブサイトで紹介しました」と言われたのです。

フォーブスを見ている人は毎月1億人以下ですが、ハフィントンポストを見ている人は毎月約2億人もいます。そして、その時、世界は燃え上がったのです(比喩的な表現ですが。)

何百通ものメールが届き、電話は鳴り止まず、投資を申し出る人もいて、何千もの注文がはいりました。残念ながら、その時はまだ小さなキッチンとオフィスだったエティークは、注文の90%は対応できずキャンセルしなければなりませんでした。友人や家族にも協力をお願いしメールや電話への対応、バーを梱包し、士気を維持しながらなんとかやってきましたが、エキサイティングな反面、ストレスも多く、毎日少なくとも一人は涙を流していました。

ハフィントンポストに掲載された記事

ハフィントンポストの記事に取り上げられてから数日後、私は母からのメールで目を覚ましました。「ブリトニー・スピアーズがFacebookであなたをシェアしている」と書いてあったんです。私は寝起きが悪いので「バカなこと言わないで、偽物よ」のような返事をした気がします。

ブリトニー・スピアーズとアシュトン・カッチャーがSNSで紹介した

しかし、母の言う通り、ブリトニー・スピアーズが私たちのウェブサイトをソーシャルメディアで3000万人以上にシェアしていたのです。 これはブリアンたちにとってさらに大きな出来事だったのです。

「間違いなく人生最高の日でした。(とにかくその時点では)」そして、その2日後にはアシュトン・カッチャーが私たちのことを紹介するビデオを制作してくれました。このときから、世界が注目し始めたんですね。それだけでなく、このアイデアは地に足がつき、ニュージーランドだけの製品ではなく、世界の製品であることを強く印象づけました。

そして2016年、エティークは国際的に活躍することになったのです

まずアメリカに進出し、今では世界最大のオンライン市場であるAmazonで、もちろん最高評価、最速で売れているシャンプー&コンディショナーブランドとなったのです。アマゾンでスタートした私たちですが、そこで終わりではありません。

日本、オーストラリア、アメリカ、香港、そしてバヌアツまで、世界16カ国、2500店以上の小売店で販売されています。

デイリー・メールに掲載されたエティークの紹介記事

2017年:PledgeMeによる資金調達:第2ラウンド

信じられないことでした。当時、私はあるイベントに登壇していたのですが、会場にいた人たちが支援の合計金額が上がるたびに私に声をかけてくれたので、2,000人の観客全体が本当に私たちを応援してくれているように感じました。現在、350人以上の株主がいますが、彼らに対する私の夢は、エティークが彼らの住宅ローンを完済できるようになることです。

イデアログに掲載されたエティークの紹介記事

世界で最も再生可能なライフスタイル&ビューティーブランドづくりへの挑戦。

プラスチックフリーのパッケージ

プラスチックフリーのビジネスを成長させるには、私たち特有の課題が多くありました。どんなビジネスでも、私たちのようなペースで成長させるのは大変なことですが、珍しい製品を人々に支持してもらうことは、最初はとても難しいことでした。

当初、私は4つのパッケージングの会社に依頼しましたが、いずれも私が望むものはうまくいかないと言われました。箱は棚で壊れるし、輸送に耐えられないし、持続的な在庫を確保するのは不可能だと。ラミネートやコーティング、塩素を使わない箱の必要性を理解しておらず、検証する気すらないことは明らかでした。今は、私の要求を上回る素晴らしいニュージーランドのパッケージング会社2社と一緒に仕事をしています。

固形バーの生産

今までなかった新しいかたちの製品をゼロから作ることになるので、配合は難しいものばかりです。

私は何年も前から、固形のフェイスクリームやセルフタンニング剤を開発する方法を考えていました。最初の構想や処方のほとんどを私が行っていますが、今では、非常に賢い化学者やエンジニアのチームが、製造が困難な製品をどのようにスケールアップするかを考えてくれています。 需要に対応するために新しい機械や工程を考案し、構築しなければなりませんでしたが、それは私たちの成長時期には特に難しいことでした。

エティークのイラスト

プラスチックフリーの輸送を実現

ほとんどの倉庫システムでプラスチックが使われているため、プラスチックフリーでの輸送も難しい課題の1つでした。

プラスチックフリーのマーク

プラスチックフリーの重要性を理解していない物流施設や小売業者と一緒に仕事をするのは、非常にもどかしかったです。小売業者がエティークバーにシュリンクをかけたり、プラスチックのラベルを貼ったりしてしまうこともしばしば。 また、物流施設がプラスチックフリーの輸送を約束したのに、箱にプチプチなどプラスチック製の緩衝材を詰めてしまったこともあります。 そんな中、プラスチックフリーを進める上で効果的だったのは、なぜエティークがプラスチックフリーである必要があるのか、パートナーに理解してもらうことでした。そして、それを理解したパートナーは、ビジネスのやり方を変え、エティーク製品だけでなく、環境への取り組みを拡大しようとしてくれました。

私たちの固形バーは、ニュージーランドの倉庫からニュージーランドポストによって、誇りを持ってプラスチックフリーの状態で出荷されています。2020年、私たちはアメリカに新しいプラスチックフリー倉庫を立ち上げ、完全にプラスチックフリーで出荷し、二酸化炭素排出量も大幅に削減します(詳しくはこちらをご覧ください)。

今、私たちは

2012年、エティーク初の固形シャンプーバー「ミンタジー」は、世界で毎年800億個も捨てられているプラスチック製のシャンプーやコンディショナーのボトルに代わるものとして作られました。今まで多くの変化がありましたが、サステナビリティは今も私たちの活動の中心にあります。 クルエルティフリー、ヴィーガンパーム油不使用倫理的かつ公正な原料調達、スタッフに生活賃金を支払い、売上の2%を寄付し100%プラスチックを使用しないなど、私たちの中核は今も変わっていません。

さらにシャンプーバーだけでなく、スキンケアアイテム、家庭用製品、ペット用品など、さらに多くのエキサイティングな製品を開発中です。 今までもこれからも、プラスチックボトルが製造され、世界中の埋立地に廃棄されるのを防ぐという目標を掲げ、日々取り組んでいます。

様々なエティーク製品

私たちはこれまで1,300万個ものプラスチックボトルが廃棄されるのを防いできました。

しかしこれはまだ始まったばかり。

2030年までに5億個のプラスチックボトルを削減することが次の目標です。

2020年のプロジェクト

スーパーソーププロジェクト

石鹸と水は、物理的な距離を置くことと並んでCOVID-19に対する唯一の防御策です。COVID-19の発生と、世界で20億人以上の人々に石鹸が行き届いていないことを受け、2020年4月21日に「スーパーソーププロジェクト」を立ち上げました。ニュージーランドと南太平洋地域の、石鹸に不足のある地域に1万個以上のハンドソープを寄贈します。私たちはまず1万個のバーの寄付を約束し、さらにお客様がethique.comから購入したバーと同量の「スーパーソープ」バーを、これらのコミュニティに寄付することを約束しました。

2020年5月21日現在、私たちは3万本以上の「スーパーソープ」を寄贈しています。

エティークスーパーソープ
マングローブ

ご注文1つにつき、1本の木を植えています

2020年のアースデイにちなんで、地球の大切さを認識し、私たちが与えているダメージについて考え、地球を守るために何をすべきかを考える日として、植樹活動を開始しました。 2020年4月22日から未来永劫に渡って、当社のウェブサイトでご注文いただくごとに、ゴールドスタンダードに認定された炭素クレジットプロバイダーであるパートナー、オフセット・アース社と共同で、1本の木(またはマングローブ)を植樹します。

2021年5月15日現在、私たちのお客様のおかげで212,500本以上の木が植えられ、1,167トン以上の二酸化炭素を削減しています。今後の目標は、2021年末までに40万本の木を植えることです。

私たちのこれから

私たちはこれからも前進しつづけます。 主な目標は、プラスチックボトルから世界を救うことです。そのために私たちが世の中により大きな影響を与えるにはどうしたらよいか?その方法を常に模索しています。ここでは、私たちが計画していることのいくつかをご紹介します。

・2030年までに、5億本のプラスチックボトルを製造・廃棄から守る。
・スーパーソーププロジェクトをさらに発展させる。
・2021年末までに25万本の木を植える。
・新製品の発売

このように多くの計画を行っています。