SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは|重要キーワードをピックアップ SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは|重要キーワードをピックアップ

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは|重要キーワードをピックアップ

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テレビや新聞・電車などで目にする機会が増えてきたSDGs。

自分たちも取り組みを始めなければ…と考えている企業も多いのではないでしょうか?

しかし、とっつきやすいアイコンのキャッチコピーとは裏腹に、ターゲットを見てみるとちょっとよくわからない…と頭を抱える方も多いはず。

そこでこの記事では、企業がSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」に取り組むうえで、目標が設定された背景や現状、実際に企業が行なっている取り組みなどの大事なポイントを見ていきたいと思います。

これを読めば重要キーワードもわかり、今後の取り組み内容を考える土台になるかもしれません。

ではまずはSDGsのおさらいから始めましょう。
 


 
目次
1.SDGsとは
2.SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは
3.資金
4.技術
5.能力構築
6.貿易
7.体制面 (政策・制度的整合性)
8.マルチステークホルダー・パートナーシップ
9.データ、モニタリング、説明責任
10.わたしたちにできること

SDGsとは

まずは、SDGsの基本的な概要のおさらいです。

SDGsとは、SustainableDevelopmentGoalsの頭の文字を合わせた言葉で、日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。

読み方は、SDGs(エスディジーズ)です。

2015年9月、ニューヨーク国際本部にて開かれた国際サミットで、150を超える加盟国首脳の全会一致で採択されました。

これは、2016年から2030年の15年間で達成する目標を記したもので、17の目標と169のターゲットから構成されています。

「地球上の誰一人取り残さない」という強い意志のもと、地球を保護しながら、あらゆる貧困を解消し、すべての人が平和と豊かさを得ることのできる社会を目指し設定されました。

>>さらに詳しくSDGsについて知りたい方は以下の記事をご参照ください。

SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」とは



SDGs目標17の「パートナーシップで目標を達成しよう」はキャッチコピーで、正式な和訳は「持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する」です。

これまでの1〜16の目標を達成させるためにさまざまな機関で連携を取り合っていこうというのが主旨です。

そのためにSDGs目標17のターゲットには、資金面や技術面など多岐にわたるポイントに留意しながら進めていく旨が書かれています。

まずは設定されたターゲットを具体的に見ていきましょう。
 

ターゲット


ターゲットとは具体的な行動指針のようなもので、「目標番号.●」の●に数字が入る場合(例:17.1など)は目標に対する具体的な課題を挙げて、これを達成させましょう、という意味です。

詳しい説明は後述するので、まずは一通り目を通してみましょう。
 

資金

17.1

課税及び徴税能力の向上のため、開発途上国への国際的な支援なども通じて、国内資源の動員を強化する。

17.2

先進国は、開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に、後発開発途上国に対するODAをGNI比0.15~0.20%にするという目標を達成するとの多くの国によるコミットメントを含むODAに係るコミットメントを完全に実施する。ODA供与国が、少なくともGNI比0.20%のODAを後発開発途上国に供与するという目標の設定を検討することを奨励する。

17.3

複数の財源から、開発途上国のための追加的資金源を動員する。

17.4

必要に応じた負債による資金調達、債務救済及び債務再編の促進を目的とした協調的な政策により、開発途上国の長期的な債務の持続可能性の実現を支援し、重債務貧困国(HIPC)の対外債務への対応により債務リスクを軽減する。

17.5

後発開発途上国のための投資促進枠組みを導入及び実施する。

技術

17.6

科学技術イノベーション(STI)及びこれらへのアクセスに関する南北協力、南南協力及び地域的・国際的な三角協力を向上させる。また、国連レベルをはじめとする既存のメカニズム間の調整改善や、全世界的な技術促進メカニズムなどを通じて、相互に合意した条件において知識共有を進める。

17.7

開発途上国に対し、譲許的・特恵的条件などの相互に合意した有利な条件の下で、環境に配慮した技術の開発、移転、普及及び拡散を促進する。

17.8

2017年までに、後発開発途上国のための技術バンク及び科学技術イノベーション能力構築メカニズムを完全運用させ、情報通信技術(ICT)をはじめとする実現技術の利用を強化する。

能力構築

17.9

すべての持続可能な開発目標を実施するための国家計画を支援するべく、南北協力、南南協力及び三角協力などを通じて、開発途上国における効果的かつ的をしぼった能力構築の実施に対する国際的な支援を強化する。

貿易

17.10

ドーハ・ラウンド(DDA)交渉の結果を含めたWTOの下での普遍的でルールに基づいた、差別的でない、公平な多角的貿易体制を促進する。

17.11

開発途上国による輸出を大幅に増加させ、特に2020年までに世界の輸出に占める後発開発途上国のシェアを倍増させる。

17.12

後発開発途上国からの輸入に対する特恵的な原産地規則が透明で簡略的かつ市場アクセスの円滑化に寄与するものとなるようにすることを含む世界貿易機関(WTO)の決定に矛盾しない形で、すべての後発開発途上国に対し、永続的な無税・無枠の市場アクセスを適時実施する。

体制面  政策・制度的整合性

17.13

政策協調や政策の首尾一貫性などを通じて、世界的なマクロ経済の安定を促進する。

17.14

持続可能な開発のための政策の一貫性を強化する。

17.15

貧困撲滅と持続可能な開発のための政策の確立・実施にあたっては、各国の政策空間及びリーダーシップを尊重する。

マルチステークホルダー・パートナーシップ

17.16

すべての国々、特に開発途上国での持続可能な開発目標の達成を支援すべく、知識、専門的知見、技術及び資金源を動員、共有するマルチステークホルダー・パートナーシップによって補完しつつ、持続可能な開発のためのグローバル・パートナーシップを強化する。

17.17

さまざまなパートナーシップの経験や資源戦略を基にした、効果的な公的、官民、市民社会のパートナーシップを奨励・推進する。

データ、モニタリング、説明責任

17.18

2020年までに、後発開発途上国及び小島嶼開発途上国を含む開発途上国に対する能力構築支援を強化し、所得、性別、年齢、人種、民族、居住資格、障害、地理的位置及びその他各国事情に関連する特性別の質が高く、タイムリーかつ信頼性のある非集計型データの入手可能性を向上させる。

17.19

2030年までに、持続可能な開発の進捗状況を測るGDP以外の尺度を開発する既存の取組を更に前進させ、開発途上国における統計に関する能力構築を支援する。

出典:外務省「SDGs(持続可能な開発目標)17の目標と169のターゲット(外務省仮訳)」

ポップなアイコンと馴染みやすいキャッチフレーズとは一変してターゲットは複雑で難解な内容です。

また、これまで出てきた16の目標とは異なり、SDGsの達成に向けた進め方が記されていることも特徴で、17の目標のなかでもっとも多い19のターゲットが設定されています。

すべての意味を完璧に理解するのは大変ですが、1つずつ順を追って内容を見ていきましょう。

まずはSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の重要なポイントをピックアップしたのでまずは概要の確認です。

資金



SDGs17「パートナーシップで目標を達成しよう」のターゲット構成は、
・資金
・技術
・能力構築
・貿易
・体制面
・パートナーシップ
・データ、モニタリング
と多岐に渡ります。

資金から順に見ていきましょう。

ここでいう資金は、世界的な発展を進めるために国の経済規模に応じて、主に途上国に対し資金による支援をしていきましょうという内容です。

そのために「開発途上国に対するODAをGNI比0.7%に、後発開発途上国に対するODAをGNI比0.15~0.20%に」と書かれています。

まずはODAとGNIについて説明します。
 

◆ODAとは

ODAとは、Official Development Assistanceの略で、訳すと政府開発援助です。

途上国の発展のために、政府および政府の関係機関による国際協力活動を「開発協力」と呼びますが、これを行うための公的資金がODAです。

このODAを元に、贈与・貸付などの資金援助や技術の提供を行なっています。

日本は特に教育分野に力を入れており、ミャンマーの初等教育を支援したり、すべての子どもが学べる学校づくりを目指す「みんなの学校プロジェクト」を展開するなどしています。
 

◆GNIとは

GNIとは、Gross National Incomeの略で、訳すと国民総所得です。

以前までは、GNP(国民総生産)が使われていましたが、現在はGNIが導入されています。
 

ODAの世界の現状


では、世界のODAは現在どのような状況になっているのでしょうか。

2019年におけるDAC諸国の政府開発援助(ODA)実績(暫定値)

出典:外務省「OECDによる2019年の各国ODA実績(暫定値)の公表」

このODAの実績表によると、2019年時点で、GNI比0.7%を達成しているのは、ルクセンブルク、ノルウェー、スウェーデン、デンマーク、イギリスの5カ国のみで、0.7%という数値がいかに高い目標であるかがわかるのではないでしょうか。

一方日本のGNI比は、0.29%と目標の0.7%に遠く及ばず、13位に位置しています。

ODA実績は155億0,672万ドル(円に換算すると1兆6,909億円)で4位です。(前年と比較して、ODA実績は日本円にして8.1%増、GNI比は16位から順位をあげています。)

緩やかながらも目標とする0.7%に向けて各国が取り組みを見せていますが、未だ目標額に届いていないのが現状です。

環境省によるとSDGsを達成させるためには、平成30年度時点で毎年5~7兆米ドルの投資が必要であり、発展途上国への投資は約2.5兆ドル/年不足しています。

このペースのままで2030年までの達成は可能なのでしょうか。

蟹江憲史さんの著書「SDGs(持続可能な開発)/中公新書」にはこのような記載がありました。
 
"しかし、筆者自身はそう悲観的に見る必要はないと考えている。もちろん政府によるさらなる努力は必要だ。しかし、SDGsという新たなインセンティブによる民間の動きの胎動を見ると、どこかで大きな変化が生み出される可能性があると感じている。むしろ、政府支出の増大ではなく、ビジネスのインセンティブにもとづいて積極的に動き出すようになることが、持続可能という観点からも望ましい。たとえば社会的、環境的な効果と経済的効果を両立させるような「インパクト投資」額は、2016年時点で1140億ドルと推定されており、2013年から441%の伸びを示している。こうしたビジネスの本表を通じた民間の動きが活性化し、「2030年の世界のかたち」としてのSDGsの先取りが利益を生み出すと実感されるようになれば、民間ベースでの世界の変革が可能になっていくのではなかろうか。"【引用元】第3章 SDGsの全貌 P119より

つまりは、ODAに加えて民間の動きも活発になっていくことで、途上国への支援も加速していくことが期待されているのです。

技術



SDGsを達成するためには、資金での支援に加えて技術を提供することも求められています。

そのためにも国と企業は連携を取りながら、目標達成に向けて必要な技術を生み出していくことが必要なのです。

近年ではさまざまな企業が途上国支援のための技術提供を行なっています。
 

【技術提供例①】太陽光発電システムで電力供給


技術提供の例として、途上国に電気を供給する取り組み=太陽光発電システムの利用が挙げられます。

イギリスのWinch Energy Limited社は、太陽光パネル・蓄電池・配電線・スマートメーターを組み合わせた独立型小規模発電・配電システムを独自に開発し、1基につき100世帯への電力供給を可能にしているそうです。

加えてwi-fi設備などの付加サービスも展開しており、途上国の生活向上も期待されます。

また設置にかかる手間の少なさも魅力です。

これまで電力を供給するためには大規模な工事が必要とされていましたが、Winch Energy Limited社のシステムはわずか1〜2日で設置できます。
 

【技術提供例②】少量の水と簡単設置でトイレを普及


住宅設備メーカーの大手である株式会社LIXILは、SDGsへの取り組みが評価されて第2回ジャパンSDGsアワードで「SDGs副本部長(外務大臣)賞」を受賞しました。

その取り組み内容は、
・途上国向け安価なトイレ「SATO」を展開
・同社のトイレが1台購入されるごとに途上国に「SATO」を寄付
・途上国でのトイレ市場を確立して雇用を創出
など、様々な面からSDGs達成に向けた取り組みを行なっています。

「SATO」は設置が簡単で、洗浄に必要な水も少量で済むなど、現地のニーズに合ったトイレであることも特徴です。

>>トイレに関連するSDGs目標6「安全な水とトイレを世界中に」の詳細は以下の記事をご参照ください。


このように、技術を提供することで途上国の課題解決につながると同時に、新たなビジネスモデル創出への期待が高まります。
 

さまざまな技術革新の組み合わせで課題解決を


この他にも、新しい変革を生み出す先端科学技術としては以下が考えられます。

引用元:国立研究開発法人科学技術振興機構 経営企画部 持続可能な社会推進室「 STI for SDGsの具現化に向けて - 国連決議から4年、新しいステージへ 」

これらの最先端テクノロジーを組み合わせていくことで、自然環境を守りつつ生活も豊かにしていくという、これまでの技術では成立させることが困難だった課題の解決にもつながります。
 

国家間の連携も必要不可欠


SDGsという壮大なテーマに立ち向かうには、技術革新が必要で各企業の伸び代にかかっていることがわかりました。

とはいえ、民間だけの力では2030年の達成は困難な部分があります。

そこで国家間、地方自治体間との連携も必要になってきます。

これらの連携を強化するために、国連はSDGsが採択された2015年から「技術促進メカニズム(TFM)」を立ち上げました。

蟹江憲史さんによれば、技術促進メカニズム(TFM)には
ⅰ SDGsのための科学技術イノベーションに関する国連機関タスクチーム→国連システム間の強化などの調整
ⅱ オンラインプラットフォーム→科学技術イノベーションに関する情報や成功例などの普及
ⅲ SDGsのための科学技術イノベーションに関するマルチステークホルダーフォーラム→科学技術イノベーションに関連したステークホルダーが集まり、議論やマッチングを行う
の3つの仕組みを持つそうです。

これは、国連事務総長が任命する10名からなる「10人委員会」が中心となり活動しています。

このように、国家、自治体、企業の垣根を超えて、補い合いながらSDGsの達成を目指していこうというのが、技術の趣旨です。

能力構築



能力構築とは主に途上国への技術支援を指しますが、まずはターゲットに書かれている「南北協力」「南南協力」「三角協力」とは何か確認しましょう。
 

南北協力・南南協力・三角協力とは


これらの用語は、途上国は地球の南側に多くあり、先進国は北側にあることに由来します。
 

◆南北協力

途上国の開発のために先進国が技術・資金面で協力すること。
 

◆南南協力

ある分野の開発が進んだ途上国が、同様の課題の解決に向けて取り組んでいる途上国の支援をすること。

先進国が提供する技術よりも、同じ環境で取り組んでいる途上国の技術の方が取り入れやすい場面もあるため。

◆三角協力

途上国同士で協力する南南協力の場合、資金面が足りないなどの課題に直面することもあるため、先進国が間に入って資金提供などの支援を行うこと。

このように、環境やケースに応じて柔軟な取り組みを展開することで、途上国の開発は加速度的に進むことが期待できるのです。

貿易

途上国の開発を促進するには、公平な貿易も重要だとされています。

貿易に関する国際的なルールを定めているWTOの取り決めを尊重しながら貿易を進めていこうというのが、この箇所の主旨です。

とはいえ貿易に関する国際的なルール決めは、現状難航することが多くあります。
 
・自国の産業を優先して発展させたいため、関税の撤廃などに消極的
・途上国であるかどうかは各々の自己申告制であり、外部から見てその国の産業が発達していても途上国としての優遇措置を受けられる

などの課題が山積みなため、基本的に交渉は長期間を要し、解決策が見出せないまま終わることもあります。

今後SDGsを達成させるには、自国の産業保全と途上国の産業発展の2つを同時に成立させるための策が必要であり、さらにはそれが世界の経済に大きな混乱を招かないようなものであることが求められます。

体制面 (政策・制度的整合性)

SDGsを達成させるためには、政策などの体制面を整えることも重要です。

SDGsのこれまでの目標には行政の力はもちろん、民間の力と連携することが大きなポイントであることがわかります。
 

連携を促進する政策が不可欠


日本の現状を例に詳しく見ていきましょう。

SDGsでは、民間の力が重要視される一方で、これまでは行政と民間、民間同士の連携が取りにくい状況がありました。

SDGsは1つの目標を達成するために、他方の目標に影響が出るのは持続可能ではないという側面を持ち、17個の目標に総合的に取り組む必要があります。

そこで政策に求められるのは一貫性です。

蟹江憲史さんの著書「SDGs(持続可能な開発目標/中公新書)」でも、
 
"SDGsで必要になるのは、政策の調整機能の強化と同時に、政策実施の最初の段階から、さまざまな省庁やステークホルダーが対等に参加して課題解決を行う仕組みである。そこまで考えると、総合化の仕組みを強化する一方で、プロジェクト・ベースでステークホルダーが離合集散を繰り返すような、ダイナミックな仕組みが必要になる。"【引用元】第3章 SDGsの全貌 P122より

と書かれています。

そしてこの仕組みは、次の「マルチステークホルダー・パートナーシップ」にも関連します。

マルチステークホルダー・パートナーシップ

一貫性のある体制が整えば、あらゆるステークホルダーが参画でき、課題解決がさらに加速していくでしょう。

しかし、具体的にどのようにしてさまざまなステークホルダーとパートナーシップを結ぶかがわかりにくいのではないでしょうか。

この課題を解決すべく日本でもさまざまな政策が展開されています。

個人や企業でもわかりやすい例をピックアップしました。
 

官民連携の場「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」


行政と民間の連携を加速するため、内閣府は地方創生SDGs官民連携プラットフォームの運営を開始しています。

これは、SDGsで地方創生に取り組む自治体と、SDGsに関心のある企業のマッチングを目的としたサイトです。

これに登録することで
①普及促進活動
②マッチング支援
③分科会開催
の3つのメリットが受けられます。
 
地方創生とは、首都圏への一極集中を是正し、地方の活力を取り戻すための取り組み。SDGsの手法と地方創生の相性が良いため、2つを融合させて課題解決を目指している。
 

①普及促進活動



引用元:地方創生SDGs官民連携プラットフォーム

地方創生SDGs官民連携プラットフォームに登録している会員は、開催するイベントなどの情報を発信することができ、他の団体のイベント情報も受信することができます。

これにより、多くの会員に取り組み内容を知ってもらえる、他の団体のと連携が取れそうな取り組みを知ることができるといった広報的なメリットがあります。
 

②マッチング支援



引用元:地方創生SDGs官民連携プラットフォーム

地方創生SDGs官民連携プラットフォームに会員登録している団体のノウハウを閲覧・利用することができます。

また、アンケートをもとに、課題の解決が期待できるノウハウを持つ会員とマッチングするためのサポートを受けられます。
 

③分科会開催



引用元:地方創生SDGs官民連携プラットフォーム

地方創生につながる新事業を創出するための分科会を開催できます。

お互いの知識やノウハウを共有することで、課題の解決に向け充実した話し合いができることもメリットです。

この地方創生SDGs官民プラットフォームを利用し、実際にパートナーシップを結び、事業に発展したケースは多数あります。

さらには先述した、プロジェクト・ベースでステークホルダーが離合集散を繰り返すことが可能です。

この他にも、これからSDGsを始めようとしている企業向けに、すでにSDGsに取り組んでいる企業の事業内容を共有することを目的に、外務省や農林水産省のHPに情報を掲載するなどしています。

また地方創生の一環として、自治体単位でもSDGsへの関心は高まっています。

そこで国は、他の自治体のモデルケースになるような特に先導的な取り組みを見せる自治体を「SDGs未来都市」として選定する取り組みもスタートさせました。

SDGs未来都市の取り組みとしては、北海道の下川町が挙げられます。
 

【SDGs未来都市】北海道下川町の取り組み




下川町は1960年代には15,000人を超える人口でしたが、基幹産業の衰退やJR名寄本線の廃止などにより急激に減少。

1980年の国勢調査では人口減少率が北海道で1位、全国で4 位を記録するなど、過疎化が課題にとなっていました。

この危機を乗り越えるべく、2001年から行政、企業、町民が一体となって課題解決に取り組んでいます。

具体的な取り組みを見てみましょう。

下川町は、町の面積の9割が森林で覆われている土地ですが、この森林を軸にまちづくりを進めています。

その取り組みの1つに伐採→植林→育林→伐採の循環型森林経営があります。

これは安定して木材を確保できること、生産・加工業に加えて森林の保育事業も一定の量が確保されるため、就労・雇用の場も確保できるなどのメリットがあります。

この取り組みで、平成元年以降のUターン、Iターン者18名が森林組合に就職し、森林管理の仕事についているとのことです。

また、余った木材は森林バイオマス資源として活用されており、再生可能エネルギーの拡大も見込め、環境への配慮もあります。

これらの取り組みは、自治体とさまざまな企業、教育機関などが連携を取り合って実現しており、その結果、下川町の人口は未だ減少傾向にあるものの減少率は緩和されつつあり、近年では転入してくる人が転出を超えることもあります。

自治体や地元の企業だけでは解決できない課題を多くのステークホルダーと連携したことで持続可能なまちづくりを進められている例と言えるでしょう。

>>SDGs未来都市・地方創生についてさらに詳しく知りたい方は以下の記事をご参照ください。
 

データ、モニタリング、説明責任



最後のデータ、モニタリング、説明責任は、各国のSDGsの進捗を測ることを指します。
 

232のグローバル指標が評価基準


SDGsには17の目標と169のターゲット以外に、232のグローバル指標が設定されています。

例えば、目標1「貧困をなくそう」のターゲット1.1「2030年までに、現在1日1.25ドル未満で生活する人々と定義されている極度の貧困をあらゆる場所で終わらせる。」であれば、グローバル指標は1.1.1「国際的な貧困ラインを下回って生活している人口の割合(性別、年齢、雇用形態、地理的ロケーション(都市/地方)別)」です。

この指標に基づき、政治的背景などはなるべく考慮せずに各国の取り組みが、機械的に判断され、「持続可能な開発目標報告書」にて毎年発表されています。
 

データが入手できるよう開発を進める


この達成度をまとめるには、各国のデータを入手することが必要ですが、途上国によってはデータを提供できない場合があります。

その理由の1つに、出生届を提出しないケースがあることが挙げられます。

世界には出生登録がされず、公式に認められていない5歳未満の子どもが2019年時点でおよそ1億6,600万人(全世界の5歳未満の4人に1人)おり、特に途上国では2人に1人の出生登録がされていません。

そのことで、国家の目には映らない存在になってしまい、保護したくてもできない、数値としても把握できないという問題があるのです。

途上国には他にも多数の課題があり、データを提供できない現状があります。

今後、途上国の開発を進めると同時に、これらのデータを入手できる環境へと整備していかなければなりません。
 

ローカル指標もある


ここまででSDGsの達成度合いはグローバル指標で判断することがわかりました。

しかしその一方で、先進国ではグローバル指標に当てはまらないこともあります。

そこでSDGsでは、それぞれの国や地域の状況に応じて新たに指標を設定し補完することを各国に求めているのです。

日本に照らし合わせて見てみましょう。

日本では、SDGsのグローバル指標と国内の状況を照らし合わせ、「地方創生SDGsローカル指標」を作成しています。(現在調査中の指標ものもあり)

先述した目標1のグローバル指標「国際的な貧困ラインを下回って生活している人口の割合(性別、年齢、雇用形態、地理的ロケーション(都市/地方)別)」に対し、日本では「相対的貧困世帯割合」が指標として設定されています。

SDGsには明確なルールがなく、ある程度自主性が必要となるため、このようにローカルベースでの指標の作成を急ぐことで、さらに取り組みが加速することが期待されるのです。

わたしたちにできること

ここまでSDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」のポイントを見てきました。

SDGs目標17は、これまでの1〜16までの目標とは性質が異なり、SDGsの達成に向けた取り組みを進めるための手法が語られています。

どちらかというと、国家間や行政と民間の連携に重きが置かれている内容となるため、個人でできることは少ないかもしれません。

そのなかで個人でもできることを探すならば、
 
a.SDGsのすべての目標を理解する
b.SDGsに興味を持っている人を探し、一緒に取り組めることを考える

ことが挙げられるのではないでしょうか。

まずは目標を読み込み、世界や日本でどのような課題があるのか、解決しなければならないのかを知ることで、次のステップに進めます。

17の目標のなかから自分ができそうなこと、興味があることをピックアップし、何ができるのかを考えてみましょう。

その後一緒に行動できるパートナーを探します。

身近にいなければSNSを通して発信することもできます。

実際にこのようなケースも増えており、さまざまな人とつながることで自分では考えつかなかったアイディアが提供されるかもしれません。

そこまでまとまればあとは行動するのみです。

現在も未来も明るいものとするために、できることから始めてみてはいかがでしょうか。



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